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組織崩壊の2つの大きな問題
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2012-8-20   No.473
   先負      組織崩壊の2つの大きな問題
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今朝の日経ニュースメールで『シャープが事業売却など追加リストラの検討を
始めた。・・・「聖域」を設けないリストラになる見通しだ。・・・』と書かれて
いました。
そして、ここ一週間の内に、ニュースはこの経済界ばかりでなく、毎年何か騒動
が起こる8月15日前後で、政界を揺るがすような事件を私たちは目にしてきました。

こうした中、先日のNHK放送の中で、先の大戦の終戦に至る状況をいろいろな
角度から分析している放送を見て、戦争ではないものの、まさに今起こっている
福島原発の事故とも重なり合うような組織的問題を教えられた気がしたのです。


大きな問題の一つは、国家というような大きな枠組みの中にあるそれぞれ専門の
各組織において壁を作る・・・という問題です。これは民間企業でいえば大企業の
各事業(本)部間で壁を作る・・・という問題とまったく同じです。

組織の欠点は、縦に割って互いに情報を隠しあう体質が、ある意味自然と醸成
される、ということです。

終戦前の話が分かりやすかったのですが「ソ連も参戦しますよ」・・・という情報
はすでに5月には入っていたんですね。この情報は、多分、軍部しかも海軍と
陸軍という壁もあったことが原因で、御前会議においてさえ、この情報が天皇
陛下に伝わらなかったそうです。(結果論ですが)もし、その御前会議で
リーダーたちが腹をくくることが出来たならば、その後の、原爆を含めた
40-50万人以上の人たちの命が助かっただろうと言われています。


それともう一つ終戦前における戦略上の大きな問題が挙げられます。それは、
『決めなかった』と言う問題です。所謂、先延ばしをしてしまったことです。
これが福島原発の事故と大きく重なる部分です。

それが証拠に、事故以降、今何年経ってますか?これから先何年後にどうなる
のでしょうか?汚染土の中間貯蔵は良いが、最終貯蔵はどうするのか?原発の
廃棄物の最終廃棄する場所は(所謂、トイレは)どうするのでしょうか?
事故原因を追及する手段の一つの会議における議事録は一切取らず、原因は
棚上げ、情報は非開示。。。

放射線検査は文科省。食物は厚労省。発電所は経産省。その他、環境省、さら
には国交省、などの壁を外したプロジェクト活動はお役所には不向きなのかな?

思いだして下さい!日本のリーダーたる野田総理が<2011年9月2日 記者会見>
において『何よりも最優先で取り組まなければ いけない課題は、原発事故の
一日も早い収束です。・・・福島の再生なくして日本の再生無し』と言いました。
・・・状況から鑑みますと「日本の再生はない」ということなのでしょうか?


私、あるいは私たちは、政界は政界でプロにお任せするとして、産業界において
企業という組織を戦略をもって動かしていかない限り、企業間戦争においての
勝利はありえませんし、決断が遅れれば遅れるほど、ダメージもまた大きく深く
なる可能性が高まります。

その点で、冒頭に挙げました“シャープ”。リーダーたる幹部の苦渋の決断が
早かったのか遅かったのかはともかく、どうしても、解雇を伴わなければなら
ない状況に至ったことは本当に苦しい決断だったと思います。
というのも
私自身、小規模ながらも一時は人を雇っていたこともあって、解雇する時のその
苦しみ、特に背後におられるご家族のことを思うと言葉で言えないつらいもの
がありました。何よりも解雇される側の方がもっと大変なのでしょうが。。。


企業においても、「情報が正しくリーダーに伝わっていない」と「戦略がない、
あるいは、見誤り(決断の遅れも含め)」・・・これでは必然的に「戦いに敗れる」
ということになります。そして負けてしまえば、リーダーもフォロワーもあり
ません。


リーダーも、そしてリーダーを支えるフォロワーも“何が正しいことなのか”
・・・会社という組織を死滅させるのは、必ずしもリーダーだけではない、という
ことも含め、“組織崩壊の対策”についてあらためて考えなおしてみましょう。




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<編集後記>
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書きながら、ずれてしまいましたが、この号で当初書こうと思ったテーマは、
企業活動における用語は全て(?)軍事用語からきている、ということでした。
基本的には、直接に殺人というようなものでないにしても、現場においては
“勝負”というものがあって、その為の戦術もあれこれ展開されています。
サラリーマン時代、購買部門にいて、朝一番から何日も訪問されたK社の戦術
には最後は太刀打ち出来ず、バイヤーとしては敗北したなぁ(^^)という思い出
があります。徹底戦術も時には五月蠅く感じ、結果が裏目に出ることもあり
ますから、現場の状況(戦況)を観るというのも怠らないことです。では。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 10:15
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便所神とリーダー論
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2012-6-12   No.463
   友引        便所神とリーダー論
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便所、厠(かわや)、雪隠、トイレ・・・ここに神が宿っている、というのは日本
だけでもないようで、密教や禅家ではウズサマ明王、ウシッシャマ明王、そして、
中国では紫姑(しこ)神、などがござらっしゃるようです。

妊婦がトイレを掃除するときれいな子供が産まれる、とか女の子はトイレを
きれいにすると美人になる、とか、また、一方で厠の神は祟りをなすともいい、
目、歯、耳におこるといわれるそうな。
(参照:Masahiro Aibara氏 http://www.jiten.info/dic/asia/kawayagami.html


トイレの話が今日の主題ではありません。また、政治を批判するのが目的では
ありませんが、日本の国のリーダーの原発再稼働に対する発言には正直がっかり
させられたので一筆啓上です。


リーダーというものは、社長であれ、グループリーダーであれ、どのような
リーダーであっても“決断”をすることが使命です。かつて首相が、TPP
参加・不参加両論ある中で決断をした時は、流石リーダー、やったね、と
思ったのでしたが。。。

しかし、その後はリーダーらしからぬ言動が多くなってきたように思うのです。


なぜ、そう思ってしまうのでしょう。それは、ビジョンが見えなくなってきた
からです。
そうです。リーダーのもう一つの使命は“ビジョンを示すこと”なのです。

それが、この大飯原発再稼働に関して、おそらくは官僚の作成した原文に
首相も忙しい中、目を通したのでしょうが、国を託すリーダーらしからぬ
発言になってしまいました。
すなわち、まったく将来のビジョンが見えないまま「国民生活のために再稼働
するんだ」としか言わなかったのは、あまりにも言葉足らずではなかったで
しょうか。

首相の発言内容は、
「1年前の福島原発の事故の生々しい記憶が残っている中で、国民は複雑な
思いを持っていると思うが、(再稼働の)判断が迫られている時期だった。
(世論が)二分している問題について、しっかりと責任を持って結論を出す、
というのが政治の役割だ。私の責任の下で判断をさせていただいた」
というものでした。


しかし、福島は記憶どころか今なお殆んどの人が先の見えない生活を余儀
なくされている状況です。福島の人たちは国民ではない、と言っているように
聞こえている人たちもいます。このことを考えると、この発言は『大飯も
当然同じことになるとは思うが・・・地元の安全よりももっと大事な大停電に
よる国民生活や国の経済を憂い、リーダーとしての役目を果たすことにした』
・・・ということになります。


私が行う“リーダー教育”のセミナー中では“リーダーシップ”に“マネジ
メント”という行為を対比します。マネジメントは“緊急性・効率・手法・
改善・目の前の事を正しくこなすこと”を重要視します。

首相は、政治家を捨てたのでしょうか?日本の国のリーダーなのでしょうか?
目の前の緊急性に対応することに消費税も含めて奔走し過ぎていないで
しょうか?果たして正しいリーダーシップをとっているのでしょうか?


最初のトイレの話に戻ります。原発にも廃棄物があります。どこのトイレに
捨てるのでしょうか? 地元に当然トイレをつけるべきなのでしょうか?
福島第一4号機のプールの中の燃料棒は、どこのトイレに処理するのでしょうか?
震災がれきですら、受け入れ反対する人もいる中で・・・。

首相は「私の責任の下で判断」したといいます。確かに、リーダーは決断に
対する責任も伴います。首相の言葉には“リーダー”という認識は感じます。

でも、やはり“先が見えない”。


賢明なるビジネスリーダー諸氏は、このことをどう思われるでしょうか?
ビジネスリーダーはその使命が何なのか・・・そしてそれをあなたは果たしている
と言いきれるでしょうか?



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<編集後記>
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アジサイの花が日一日と大きく大きくなってきています。梅雨時はどうしても
じめじめしてうっとうしいのですが、その中で、ひときわ目立つ存在ですね。
実は、梅雨時に咲く花は意外と多くないんです。春・夏・秋・冬それぞれに
いろいろな花は咲くのですが、この梅雨時にさく花がどこにあるか・・・あなたも
探してみてください。
     アジサイやうきでるような青てまり (戸村寅お)
でも僕はガクアジサイが好きです。ではまた。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 09:21
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視点を変える(2)
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2012-6-5   No.462
   先勝        視点を変える(2)
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このタイトルは「2010-2-17 No.105」で同じものがありますので、パート2
の形をとります。105号では自分のバイヤー時代の立場における視点を中心に
述べました。
今回は、販売側の立場からの視点で話を組み立ててみることにしましょう。


話の切り出しとして、少々(かなり?)古い書籍からの受け売りから始めます。
『魅力農業アイデア作戦』(著者:平岡豊/東洋経済新報社、1999年6月刊)

平岡氏は、この本の各所に数字を使った“まとめ”を示しています。例えば、
日本の農産物は国民の食糧として「安全」「安定」「安価」の3つの「安」が
求められる。「百姓」は「百象」に対応する技術者であり「百匠」という字を
あてている村がある、とか。その他、「3x3適=(適地、適策、適技)
(適量、適質、適価)(適層、適流、適時)」・・・といった具合です。

上で取上げたのはホンの一部。ざっくりこれの10〜20倍以上ある感じです。


この中で私が注目したタイトルは「安定消費確立に、5つの作戦」というもの
です。これは農業者にとってのマーケティング戦略の中の“消費拡大作戦”だ
というのです。それは、

(1)食べる量を増やすためのメニュー提案をする(2)食べる頻度数を増やす
ためのメニュー提案をする(3)新しい食べ方、利用法の提案をする(4)これ
まで食べていなかった層での消費を開拓する(5)これまで販売していなかった
地域へ進出する

マーケティングに多少でも首をつっこまれている方なら、フフン、というもの
ですが、農業者という立場から考えると結構新鮮な発想になるものです。例えば
ここに書かれているものは“万能ネギ”・・・薬味としてのイメージを払しょく
させる為に、包装袋にネギ料理の写真を載せて“煮たり、焼いたり”してたくさん
使える方法を知らせる、などですね。

ざっと纏めますと、既存客には、購買量を増やしていただき、購買頻度を上げて
いただき、その為にも、お客様が気づかない使い方(食べ方)を提案することが
大事。その上で、新規客の開拓の為の客層の拡大を図り、販売地域の拡大を図る、
ということです。

なるほど、昔は農業は新鮮なものを提供するため、あるいは物流の仕組みで結構
物理的な制限があったのですが、いまや、野菜の新鮮さを持続する技術、輸送技術、
受発注のIT化など、“農業だから特別”ということではなくなってきている、と
考えて良いわけなのです。


先般、某テレビ番組で放映していた農業ビジネスは“コマツナ”に専門特化した
ものでした。これは、耕作放棄地や未利用地を利用したものです。現実には、
耕作放棄地は、小規模で点在しているので、普通に考えると典型的な効率の悪い
農業ビジネス・・・と思うでしょう。。。ところがどっこい、これで年間数億円
稼いでいるんです。

何故だと思いますか?

勿論、販売や物流の仕組みというインフラ的なものもしっかりしているのですが、
私が“納得”したものは、その点在する耕作放棄地周辺に住まう定年退職者や
高齢者を農業の生産者にしたことなのです。お年寄りにとっては良い小遣い
稼ぎだし、気分転換にもなるし、使用者側としては(続かない)若者に比べると
丁寧に作業をする、という点でOK。WIN・WINで大成功、というお話なのです。


こうして考えていきますと、ちょっとした見方・考え方、即ち視点を変える
だけであっちこっちに眠っているモノやコトが発見できるように思えます。

今日は、農業を一つの切り口にしてまとめたのですが、当然「他業種から学ぶ」
ということは、昔から新規事業開発の基本行動の一つでもあります。今回のお話
が何かの参考やきっかけになれば幸いです。


 

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<編集後記>
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そう言ってる本人(即ち筆者)は、まだ視点が固定化しているようで、まだまだ、
コマツナもネギも発見できていないのがホントのところです。もちろん、何も
していないわけでもありませんがね。((-_-)/~~~ピシー!ピシー!
ところで、本文にある「新しい食べ方や「新しい層」で、こんなものがありま
した。「浅漬けのナスにマヨネーズをかけると美味しい」・・・という若者。
そして、豚肉のシャブシャブの鍋にお茶の葉たっぷり・・・これで肉の風味がさっ
ぱりと仕上がる・・・なんてね。世の中これでおしまい、ってぇのはないんですね。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 11:25
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ナンバーワン戦略
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2011-10-3   No.429
   先負        ナンバーワン戦略
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先号に、ブルーオーシャンは永遠にブルーというものでもなく、市場(すなわち
顧客)のニーズが永久でないのと同じように変化することも必定、と書きました。

これは、中小企業にとっては市場競争の厳しさは変わらず、気を抜くところは
ないと戒めるようなものですが、、、ま、それも現実でしょう。


一方、ブルーオーシャンをブルーオーシャンのままとして、他者を乗り込ませない
戦略をとるのが、No.1戦略です。

これは、他との圧倒的な差別化、他には真似されない技術・サービスを仕組み、
出来る限り多くの人のために役立とうとするもので、この戦略は、他者の追随を
許さぬ圧倒的な市場確保をする、というものです。


ご存じの方も多いと思いますが、現在も世界企業として君臨している米国GE社
もかつては、官僚主義的な組織体になってしまい、活力を失っていた時があった
のです。

有名なジャック・ウェルチ氏は、1981年から2001年にかけてCEOとしてこの
マンモス企業を束ねたのでしたが、その時にとった戦略がこのNo.1戦略で
した。
いかな大企業といえども、「ウチは何でも売ってます」では非効率極まりない
とし、改革なんてとんでもないという官僚的風土の大会社を、大英断で変えて
いったのは有名な話です。

すなわち、No.1、No.2の商品・サービスを残し、それ以外の商品・サービスを切る
ということをやってのけたわけで、現実は大変な変革で反対論者がひしめく中で
行い、結果として筋肉質の圧倒的に強い新生GEとなっていったのでした。

日本では、松下電器産業は4000億円の赤字状態になって苦しみ、ソニーの
エレクトロニクス部門は苦戦し、三洋電機は存亡の危機に陥ったり、、、
という状態の時、GEと同じように変革をしようとするのですが、結局は、
GEのようにはできなかったのでした。

松下はブランドを変え、三洋を傘下にし、リストラを含め社員が新しい組織の
中でもがき苦しんでいるところです。ソニーはとっくに、CEOは日本人ではなく
なっています。

いずれも(結果としてとしか言えませんが)No.1戦略をとることができる
リーダーが出てこなかった、と言えましょう。今はもうタイミングが遅い、と
みるか、今こそ、と思うか、、、出来る人は只今現在のリーダー以外にはいない
のです。

大企業といえども、中小企業と違った大いなる悩みを抱えているわけです。

先の新大関の琴奨菊の口上で、脚光を浴びた「五輪書・火の巻」の中に“ひしぐ
と云事”という項があります。これは、勝てる勝負に一気に力を集中して押し
ひしいでしまうという意味合いの表現です。まさに、No.1戦略に相当する
ものでしょう。

一方、中小企業のために? 同じ「火の巻」に“かどにさわると云事”の項が
あります。
強きものを押すのに、情勢をよく見極め、敵の突出した部分を攻撃せよ、と
あります。図体が大きい敵でも、角かどに傷を負わせれば、身体全体が弱まる
ものだ、と説いているのです。


勿論、いずれにおいても、机上においてなせる業ではありませんが、それぞれに
おいて、それぞれの立場の“勝利の大原則・原理・方程式”だといえましょう。



 
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<編集後記>
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新大関・琴奨菊の口上「万理一空」が、取り上げられあちこちのブログや紙面
で登場していますね。ものによっては「万里一空」と書かれていますが、私は
「万理」をとります。武蔵の書の原本を見ていないので確かなことは言い切れ
ませんが、物事の全ての理(ことわり)と読むべきでしょう。
難しい理屈なのですが、このことを素直に感じる時というのは、必ず、あなた
にもある筈です。迷いからふっきれた瞬間というのがホンの一瞬でもあるはず
です。言葉に言い表せないものですが、事業で言えば、自分がホントに本心から
やりたいことが見つかった“瞬間”のことだと考えます。
「万理一空」を伝えるのが難しい事だと語ったのは、実は、五輪書を書き出す
2年ほど前に当時客分として厚く迎えてくれた細川忠利に呈したという「兵法
三十五カ条」という五輪書の骨子というべきものの最後の段落にあるのです。
『一、万里一空の事
 万理一空の所、書あらわしがたく候らへば、おのづから御工夫なさるべき
ものなり。』  ←(この一文だけです。工夫せよ、ということだけなのです)

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 09:48
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オンリーワンと風土づくり
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2011-9-26   No.428
   赤口       オンリーワンと風土づくり
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槇原敬之(マキハラノリユキ)氏作詞作曲でSMAPが歌って流行した歌は何でしょう?
・・・いうまでもなく・・・「世界に一つだけの花」ですね。

『No.1にならなくてもいい。もともと特別なOnly One』で歌い出す
あの曲です。花屋さんの花を主題にしたこの歌詞の最終段には

『そうさ僕らも 世界に一つだけの花 一人一人違う種を持つ その花を
 咲かせることだけに一生懸命になればいい』

と書かれ締めくくられています。歌詞は中国語に翻訳され「世界上唯一的花」と
して今年3月に中国でCDを発売。先の日中友好の一つのイベントのような公演
にまで至ったものです。


Wikipediaには歌詞の出来た周辺情報を詳しく書かれています。その中で2009年
12月10日朝日新聞夕刊に掲載された記事として、次のように取り上げられた、と
書かれています・・・

「ナンバーワンではなくオンリーワン」という主題は、「天上天下唯我独尊」と
いう仏教の教えが念頭にあった。

『仏説阿弥陀経』の「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」という一節が
元になったとも語っている。これは浄土には様々な色の蓮華が咲き乱れているが、
そこではそれぞれがそれぞれの個性に無上の尊厳性を認め合い存在していると
いう内容である。


仏教の教え云々でなくても、世の中のいろいろな事業を行っている実業家は、
それぞれの立場で、その戦略として自然に、このオンリーワン戦略を練って
います。

しかしながら、現実は所詮“人”が行う所作(事業)ですから、当初は
“オンリーワン”と思っても、真似されたり、儲かると思えば、他者がその
市場に参入してくるのはまた必然とも言えます。


弱者の戦略としての“ランチェスター戦略”というものがありますが、数年前に
日本にも紹介された“ブルーオーシャン戦略”もある意味、形を整え直した
ランチェスター戦略だと私はみています。

血を血で洗うような価格戦略や市場確保戦略は、とうてい中小規模の企業では
太刀打ちできないもの。戦う場は、消耗戦にならない場を探すのは当然でしょう。

とはいえ、ブルーオーシャンも永遠にブルーというものでもなく、市場
(すなわち顧客)のニーズも永久でもありません。安定した静かな海において
ちょっとした波で転覆もしてしまう油断もしかねません。

ブルーはいつレッドに変わるかも知れません。冒頭の歌詞でもちゃんと釘を
さしています。「花を咲かせるに“一生懸命”になれ」と。今もし、成功されて
いる人でも、本当のブルーとは何か、と、常に追い求める姿勢が大切なこと
なのだ、と言っているのではないでしょうか?!


他者の追随を許さない圧倒的に深いブルーオーシャンを探し出す為には、どう
すればよいか?

それは、ブルーを追い求める組織と風土づくり、すなわち、チームメンバーの
不断の団結力とリーダーの包容力で醸し出すものが大切なのです。それこそ、
他者が真似できないオンリーワンなのだと思うのです。

オンリーワンとは会社の風土そのものである、といえるのです。



 
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<編集後記>
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茫洋とした締めの言葉でまとめましたが「世界に一つだけの花」の「花」という
のは、事業であり、チームであり、組織であると思うのです。
会社にもカラーがあるじゃないですか。本当に、色として、赤+青、とか青一色
とか・・・あるように、理念や行動指針のような形ですが、戦略を創りだし、実行
する為にはこの会社のカラー(風土)が大切だと言いたかったのです。
とはいえ、会社設立2〜3年内においては、まさにそのカラーを創っている時。
種子にDNAを刻み始めた頃と言えましょう。事業の始めの頃は「一生懸命」に
咲こうとする前に先ずは「一所懸命」になる必要があると思います。ではまた。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 10:24
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不況だからこそすべきこと
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2011-6-8   No.407
   大安       不況だからこそすべきこと
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「どうでっか?儲かってまっか?」で「ま、ぼちぼちでんな」の返事は好況、
「さっぱりでんな」は、不況?! これは関西地方で使う日常の挨拶言葉でんな。

マスコミはどちらかというと“現在はとても良い、好景気の時代です”とは
あまり表現しないですね。好況時でも「やがて訪れる不況にどう対処するか?」
等とし、不況下では「かつてない不況、不況のトンネルに出口はあるのか?」
といった具合に、良いようには決して伝えないものです。

最近の政治においてもA首相が「百年に一度の不況」「未曾有」という言葉を
使って国民を煽りたて、その後、首相がどんどん変わっても、結局は政治の
空白状態を埋めるリーダーが出てきていません。

不況を造成しているのは、政治なのか、と言いたくなるような状況にあり、
今朝のテレビ番組でも、IMD国際競争力ランキングで、ビジネスの効率性が
必ずしも良いとは言えないものの、結果、総合で26位に甘んじているのは、
実は「政府の効率性が59カ国中50位」であって、政府国家のレベルが低い、
ということが日本全体の国家競争力を弱めているのだ、と評されていました。

すなわち、政治が民間企業の成長を抑制しているということなのです。アシを
引っ張っているということなのです。政治を含めた行政の改革がこの大震災を
機に大きく変わるべき時が来ている・・・まさに千載一遇のチャンス到来だ、と
考えたいところです。


振り返って、目を民間の方に向けてみましょう。景気というものはそもそも
所得・消費・生産・投資といったものが絡み合って、ある意味、需要と供給
の中で物流量が大きくなったり小さくなったりする結果として評価するもの
です。

景気は一方的に推移することはなく、好況の後に不況、不況の後に好況、と
いわゆる、景気循環というものがあります。

しかしよく考えてみてください。不況だ不況だというのは、景気循環として
それほど悪くはない状態でも言ってるのです。もしあなたの会社での過去の
発言を記録しているものがあれば、それを見直してみてください。

そこには、不況という文字を使わなくても、困難な事態に、とか、先行き
不透明な時に、とか、何かこうした言葉を使っています。そして、会社が
大変だ、皆、ガンバロー、と煽りたてる意図でそう言ってるのだということ
もうかがえるのです。

無論、モノが売れなくて、固定費削減の限界を超え、リーダーとしては涙を
のみながら行うメンバーの削減、ということは現実としてはありうることです。


しかし、しかし、景気というものは、一般的には、その時点で判断していないで、
必ず後で評価して、○○景気、△△不況、等と命名しているものではないで
しょうか?

そして“不況”という言葉は、まさに、ある時点において会社の調子が良くない
ときの逃げ口上として使ってはいないでしょうか?

“世の中不況だから仕方ない”という対応なら、当然の如く今後も景気に左右
される会社であり続けるでしょう。一方で、不況を会社経営の革新起爆剤として
利用しよう、という姿勢があれば、体質がどんどん強くなっていくものです。

そのことは当たり前のように経営者の常識となっているハズですが、現実の
対応はそうではない会社が多いものです。事実、不況に陥っていると思われる
会社は、社員に対して「先ず注文を取ってこい。改革はその後だ!」・・・として
いるハズです。

本当にそれで良いのでしょうか? その会社にとっての不況は他社も同じなの
でしょうか? 業界全体がそうなのでしょうか? よしや、業界全体が不況なら
それは何故なのでしょう? お客さんが同じだから? 同じならお客さんを
変えてみるチャンスだとは言えないのでしょうか? 

景気が良くなってしまいますと、極端に言えば黙っていてモノが売れることに
なりますから、自然と「改革なんてとんでもない、今のままで売れてるから
大丈夫!」ということになって、また体質改善のチャンスを逃してしまう、と
いう悪循環に陥る、というのもまた良くある話です。


不況時だからこそ出来ること・・・それが「経営改革」であり「人財の育成」であり、
経営者として逃してはならない絶好のチャンス!・・・なのだ、と考えるべきこと
なのです。


 
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<編集後記>
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“サンキュー”とか“どうも”とか“有難う”という感謝を表わす言葉として
普段何気なく、あるいは、心をこめて使います。
その感謝する言葉「ありがとう」という、この5文字で表わされる会話で数十
年間の感謝の気持ちをお互いに表わし合った体験を昨日しました。妹との永遠の
別れの会話でした。まだ、感情が抑え切れずこみあげてくるものがあります。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 11:58
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商品・サービスのコンセプト
JUGEMテーマ:ビジネス


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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2011-2-14   No.358
   赤口        商品・サービスのコンセプト
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そもそも、ヒトが考えて産み出すモノやコトというのは、たまにノーベル賞もの
の大発明や大発見があったとしても、極端には違わないものです。

ただ、感情や感覚は、おおよそ大多数は周辺の状況に応じて変化するもので、
昨日まで目の前にあって無関心であったものが、突然、マスコミに取り上げ
られたり、昨今ではTwitterやブログで評判になると、手のひらを返すがごとく
目の色を変える、というのが私を含めた大衆の心理です。

つまり、同じ商品やサービスなのに「名称、デザイン、機能・効能などの表示、
権威者のお墨付き、等」で全く異なる商品やサービスに生まれ変わる事もあり
得るわけです。
あるいは、発売のタイミングで、売れるものが売れなかったり、売れなかった
ものが売れるようになったり、まさに、大衆は気まぐれなものです。


今や昔の古い話で恐縮ながら、私の印象的な記憶としてあるのは、T社の家庭用
餅つき機のこと。発売は失敗で売れなかったものでした。しかし、数年後、M社
が発売すると俄かに売れ出し、大ヒットとは言えなくてもほとんど同じものが
何でこうなるの?と思ったものでした。

ヒット商品やサービスというのは、ネーミングから始まり、種々の要素の絡み
をもって確立するものですから一概には言えないにしても、一つ、注目したい
のは「商品やサービスのコンセプトは何か?」というところです。


商品・サービスのコンセプトというのは、基本的に●この商品やサービスは何?
●使う人は誰?●メリットがある? このようなことを単純明快に“ひとこと”
で表現するものです。しかも、使用者の立場で表現すべきものなのです。

言い換えますと、商品やサービスのコンセプトは、経営戦略そのものとも言えます。
何故か? それは、お客様を限定するからです。世界中の全ての人に利用や購入
をしてもらう・・・ことはいかな大企業でもあり得ない、出来ない話です。

ましてや経営資源が十分でない中小企業においては、その商品コンセプトにおける
利用者は極端に絞るべきものなのです。そこが小さな会社にとっての無風地帯の
ブルーオーシャンであり、また、ランチェスターの地域戦略になるからです。

言うのは簡単、という声があるのは当然です。とはいえ、市場は新しいものを
基本的には黙って気持ちよく受け入れてくれるほどおおらかではありません。
新しい市場を作るのは、それなりの覚悟がどうしても必要です。いくら大企業
といえども、市場への投入にはかなり躊躇があり、仮説と検証をくりかえして、
マーケット調査をして、それでも結果は予想通りという約束は誰からもとれない
ものです。

出所不明ですがこういう言葉があります・・・「信念には意思があるが、躊躇には
意思がない」と。躊躇するならやめろ、という意図でもあり、新商品・サービスを
市場に投入しやりとげる意思、信念を固めよ、という意味合いになります。


商品・サービスのコンセプトは、企業の信念を表わすものだ、と言えるのです。


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<編集後記>
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世間の3連休があっという間に過ぎ去って迎えた朝です。あるセミナーの準備に
没頭していて、シナリオと資料も揃ったところでした。「でした」というのは、
仕上がったものを見直している時に、フッと、
「もし参加者が商品・サービスのコンセプトというものを認識していなかったら、
私のシナリオは参加者にとって飛び跳ねた内容になって、すごいギャップを生じ
かねないな」と思いなおしたからなのです。お陰さまで、今日のテーマは、それ
で出来上がったものでした。(感謝と苦笑) ではまた。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 09:20
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PEST分析
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2010-10-18 No.303
   先勝         PEST分析
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この言葉をご存知の方は今日は読み飛ばして頂いて結構です。私は、このPPM
戦略考を書く時、大よそそうなのですが、ふと目についたものをテーマに取上げる
ことが多く、今日もその一環でもあります。

経営戦略が絡むセミナーの講師をやっている時、SWOT分析という強み・弱み・
機会・脅威を整理するという基本的な自己(自社)分析方法にふれることがあり
ます。
その際、私は、あえていいます。「コンサルタントというのは、○○分析とか
△△法とか専門家らしい“ごたく”を並べるのですが、普段経営者なら皆さん
意識せずに行動していることなのですよ」と。

例えば、新聞。これを見ている時、三面記事しか読まないですか?そうではない
ですね。社会・経済・政治・株価とかいろいろ眺めて「ふぅむ、最近は□□だな」
「うちは、こうなると影響があるな」とか何か考えているでしょう。。。そう、
そのことが、既に、SWOTの“OT”の部分を考えている、ということなのです。

そして今日のお題「PEST分析」という専門(的)用語と言うのは、

企業に関わる経営環境分析において、どういう項目が取り上げられるかを理解
しやすいように分類したものです。具体的には、4つの要因に分けられています;

Political(政治的環境要因)
 (例)・法的規制(強化と緩和)・税制等制度改定・裁判の判例・政治情勢
Economical(経済的環境要因)
 (例)・景気動向指数・物価指数・経済成長率(GDP等)・金利/為替/株価等
Social(社会的環境要因)
 (例)・人口動静・流行・安全保障・自然環境
Technological(技術的環境要因)
  (例)・研究開発・新技術開発・特許情報


ご推察の通り“PEST"とは、この4つの頭文字をおさえたものです。勿論、
世の中、全てこの4つにきれいに収まるということもない場合が多いのですが、
分類するのが目的ではなく「自社にとってどうなんだ」という影響度を考え、
“つかむ”ということが大事なのです。

従って、同じ事象。例えば、法改正や為替変動などで、他社が有利になったり、
当社が有利になったり、と企業の業種・業態によってまったく反対の影響を
受けることもよくあることです。そうしたことを、よく整理しておこうということ
なのです。


特にバブルがはじけた頃以降の日本企業の海外進出は、大企業のみならず
中小企業においても、世界情勢の変化あるいは影響はすごく身近なものになって
きています。世界情勢は、一つにくくることは出来ず、言語・景気・法律・政治
などあらゆる分野が包含されます。

これは、即ち、会社そのものだけでなく、従業員まで巻き込む大きな潮流の変化
が起こっているとみた方が良いでしょう。楽天の社内共通言語を英語とするには、
それなりの背景があってのことです。


よくよく、PEST分析を行うようご留意されたい。


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<編集後記>
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最近、思うところあって、ホームページの大改正を行おうとしています。
いざやろうとすると、それなりに戦略・戦術も先に立てなければいけないので、
A−3の紙でアナログ的に書いては消し書いては消し、と前時代的なことを
やっています。ですが、やはり、これをしておかないと自分の書き込みの位置
付けがはっきりしなくなるので大切な事だと思っています。
「森を示して木を示せ」という言葉があります。読み手としては、木ばかり
見ていると、全体の森が見えなくなる事でもあるし、書き手としては読み手に
分かりやすく森全体を示しておかねばなりません。
この言葉はリーダーのとるべき姿勢としても肝に銘じておくべきことなのです。

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author:リーダー發育講師, category:戦 略, 09:00
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布 陣
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2010-8-11 No.256
   友引           布 陣
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経営の事はどうしても、戦争用語がついてまわります。今回の布陣という言葉
も例にもれず、というところですが、先号の“基本理念に合う経営陣を育成・
選別”がビジョナリーカンパニーの要諦の一つ、ということに関し、この経営陣
の布陣も大切な企業の戦略だといえるのです。

布陣とは、一般的に、長篠の戦い・関が原の戦いなど有名な戦いにおける軍の
配置が一つのイメージとして捉えられます。辞書的な答えとしても“戦いの陣
を構えること”となっています。現代においてはチームプレイをするスポーツ
にも使われる言葉です。

布陣は基本的には大将を中心に参謀が頭を寄せ、様々な情報を集め戦いどころ
を決めます。現代の企業においても然り。この時の情報が新鮮で正しく細かく
伝わっていないと現場が結果として苦労することになります。

現場の地形、天候、チームリーダー、チームの能力、チームの配置、食糧、
道具、期間、などいろいろな情報を集め、最適と思うところに布陣を敷いて
いきます。もちろん、
相手がいることですから、情報もまた常に変わります。布陣の組み直しも
必要になったりもします。

実際の戦いにおいては、この“情報”が、正しく早く細かく伝わってこないと
それだけでも勝ち目がなくなるほど厳しいものです。国家におけるスパイ活動
また企業におけるスパイ活動は、必要悪ではあるけれども、どうしても自国を
守るあるいは自企業を守り備える為にやらざるを得ない、という現実があります。

かつて、日本の某企業が、機密情報を手に入れる為動いた結果が先方の囮作戦
にはまり捕まった、というニュースがあり一時騒然としたものです。中小企業
には関係ないというわけでもなく、特に、進歩的な技術を持っているところは
ざるの様に流れる技術をうまく吸い取られているかも知れません。

考え方によっては、日本の企業を買収して、その技術を吸いとればその価値が
なくなるので、あとは潰してしまえ、ということもあろうかと。



参謀は布陣を敷くまでが一つの大変な作業であり、きちんと布陣が出来るか
どうかが参謀の力として最初に問われるわけです。

最初に、というのは、その布陣で最後まで同じということは100%あり得ない
からです。物事は必ず動きます。動くという事は状況があるいは情報が変わると
いうことです。

参謀の力は、実は、ここからが本当の実力を見せるところです。繰り返しになり
ますが、如何に新鮮・正確・迅速な情報をつかんでいくか、その情報を活かし
どう布陣変えなり、戦い方を変えていくか、その判断を早く行い、早く現場に
伝えるのはどうするのか。


現代における“企業のIT化”も本来、情報を新鮮・正確・迅速につかむのが
目的ではありません。その情報をどう加工し企業の繁栄に活かすか、ということ
が大切で、今号の“布陣”という話の中で学ぶべきところなのです。


(参謀は経営者と読み替えて下さい)

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<編集後記>
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企業の布陣敷きで、事業の生死を分かつところまでいくようなことがあります。
一般的によく理解出来る事例が、東芝とソニー等の間で引き起こされた戦い
です。
かつてのビデオテープ(ベータvsVHS)の戦い、近年のDVDにおける
ブルーレイディスクvsHD−DVDの戦い、などです。これらは、陣地の取り
合い、即ち、陣営の大きさで勝ち負けが決するというもので、敗者は事業撤退
に追い込まれる厳しいものだったのです。現在においても、グーグル・ヤフー
あるいはマイクロソフト・アップル等世界的に大きな戦いが続いています。
・・・戦いのないブルーオーシャンってホントにあるのでしょうか?!では。

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筋道と道筋
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2010-8-10 No.255
   先勝          筋道と道筋 
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政局を論じるつもりはありませんが、現在の政府いや政治家と自称している方々
と、たまたま、今年の大河ドラマになっている“龍馬伝”の登場人物とを凄く
象徴的に対比してしまいます。

国家を論じるのと同じように企業経営者は、企業を論じる・・・これはすなわち、
理念でありビジョンを論じるわけです。

本紙でも何度か“理念経営”のことについて書きましたが、また、リーダーの
あるべき論をする時にも、必ず、「目的・目標」を出来る限り最初に明確に
すべきだ、としてきました。

旅に出るにしても、ぶらり旅でない限り、目的地がはっきりしています。はっ
きりしているからこそ、“道筋”がきまるのです。


そうそう、ここで、「道筋」と「筋道」がどう違うのかを調べてみました。

「筋道」・・・事の条理。物事の道理。物事を行うときの正しい順序、手順。
       

「道筋」・・・通っていく道。コース。思考・判断などの展開の順序。

やや解釈でダブルところもありますが、物事の道理をもった“筋道”を、実行し
展開していく、その行程のことを“道筋”という、と考えましょう。

ところで「理念を掲げて変化に挑み、50年以上優良であり続ける企業」のこと
を“ビジョナリーカンパニー”と定義した本がありました。そのタイトルを
とった本は、今から15年ほど前に一世を風靡しました。

企業経営は15年前と同じであるべき、ということではないのですが、経営思想
というものは、基本部分は変わらないものです。曰く、
ビジョナリーカンパニーは、他の企業に比べて“基本理念”を公言する傾向が
“はるかに”強い、と。
加えて“理念を宣言しているだけではなく、その理念を組織に浸透させる”と。

ビジョナリーカンパニーは、他の企業よりも、
■従業員には、基本理念の徹底教化(カルトに近いほど)
■基本理念に合う経営陣を慎重に育成および選別
■目標・戦略・戦術・組織設計は基本理念との一貫性を保持

そして冷静に「全てうまくいくわけでもない」とも評価しています。それは
いろいろな“壁”が存在するからです。一番の“壁”は、やはり、人の問題。
経営陣も必ずしも一枚岩になるとは限らず、価値観が異なる場合の確執、
あるいは、行きがかり上、倫理や法に触れてしまう不祥事も起こす場合もあり
ます。
そのような“壁”を乗り越えるのは、立ち返ることが出来る“基本理念”がある
のかどうなのか、ということでしょう。

「基本理念」という言葉は難しいのですが平易な言葉で言い換えますと

『当社は何のために存在するのか?誰の為に?そしてどんな価値を創るのか?』

これが明確になれば、しっかりとした筋道で道筋を表すことができるのです。


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<編集後記>
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日本人F1レーサー:小林可夢偉さんがテレビに出ていました。最近目立つ
日本の若者の海外での挑戦者のひとりです。高い目標をかかげ頑張っています。
彼がテレビの中で話した2つのキーワード。「会話力」と「変化力」。
「会話力」というのは、言い換えると「コミュニケーション力」。言葉の壁が
確かにあるので彼はそのことを言ってましたが、話している内容は、マシンの
調子をうまく伝えられないと結局いい成績という結果がでない、というもの。
もう一つは「変化力」で、これも言い換えますと、「郷に入っては郷に従え」
という意味合い。“徹底的”に溶け込んでしまえ、ということ。企業が長く
生存できるのもこの「変化力」があるから。環境の変化を読み従う、ということ。

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