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- 助走と目標達成行動論
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2011.01.17 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-17 No.354
先勝 助走と目標達成行動論
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年度経営計画は順調に推移していますでしょうか?
小規模の会社なら計画も1年分あれば良い方で、殆んどは目の前のキャッシュ
ないし受注を追いかけ奔走せざるを得ないのかも知れません。
一方、大規模企業になりますと3〜5年の中長期の経営計画を練り上げること
に力を注ぎ(言いすぎかもしれないのですが)手元の年度の完遂状況は俄かに
深刻な問題とは受けとめず、次年度以降の大きな流れの中で、計画が遂行され
れば良し、という傾向にあります。
これは、企業規模があたかも船の総トン数によってかじ取りの仕方が異なるが
如きもの、という割り切り方もあるにはあるでしょう。
しかしながら、実際の現場においては大きさには関係なくとにかく目の前の
目標を達成することが大切な課題となります。
ここにおいて、目標達成の原点は、目の前の目標達成を目指し、次の期には
また次の期の目標を達成し、という積み木を積み上げるが如く実績を重ねる
ことが大切です。
特に、滑り出しの期における目標を達成することが大切で、長期には
初年度、短期には、第1四半期がそれに相当します。短期の場合、もし、それが、
1月からのスタートであれば、3月までに達成すべきことをやり遂げることが
出来るかどうかが、残りの3つの四半期を乗り越えられるかどうかの試金石に
なると常に覚悟が必要だということなのです。
これは、ある意味、三段跳びの跳躍の流れにも似ていると考えられるものです。
助走から最初のホップのステージが最も重要で、以下、ステップは最終の
ジャンプの跳躍のために距離を稼ぎながらうまくつなぐことが大切で、ジャンプ
は最後の着地を想定しつつ最後の一伸びのための最大限の努力をします。
いや、その前に何よりも、助走をつけるための元気、やる気(モチベーション)
が大前提になります。それゆえに、リーダーの役割がそこにもあるのだ、と
再認識して欲しいと思うのです。その上で、最初の助走からホップに持っていく
第1四半期においてこそ、最大限メンバーへの後押しをすることが目標達成の
肝であるのだと、まさに肝に銘じておいて頂きたいと思うのです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────今号は先々号に掲載しましたプレジデント社刊「プロフェッショナルマネージャ
・ノート」の“現在をおろそかにするものは、1年先の目標を達成することなど
不可能だ”という下りのある文章を参照し、自分なりの表現で表わしたものです。
ところで、同書の中にジェニーン氏が言っていた3行の経営論が参考になります
のでご紹介させてください・・・
本を読むときは、初めから終わりへと読む。
ビジネスの経営はそれとまったく逆だ。
終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 理想的な経営得理論と創造的経験
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2011.01.14 FridayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-14 No.353
仏滅 理想的な経営理論と創造的経験
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冒頭でお断りしておきます。以下の内容は、2010年12月30日にプレジデント社
から発行された「プロフェッショナルマネージャー・ノート」と題する本から
の引用をしながら話をまとめています。
この本の原典は、ITT社(米国)のトップにまで上り詰めたハロルド・ジェニーン
という経営者の考え方です。ワタミの渡邉会長が、マイケル・ポーターの競争
要因分析理論の書を繰り返し繰り返し読み返したように、ユニクロの柳井社長も
このジェニーン氏の本を何度も何度も読み返したそうです。
私が注目したのは、このジェニーン氏の考え方がほぼ一貫して、ビジネス理論
(経営理論)の書物をたくさん読み勉強した結果において、「単独、あるいは複数
の理論をどう組み合わせても、実際の経営では役に立つものはなかった」
とまで言い切っているところです。
「科学まがいの経営理論より、有能なマネージャならどんな仕事の現場においても
簡単に能率を上げさせることができる」
「ビジネス・スクール出身者は同じ教育を受け、同じ情報を研究し、同じ結論に
同時に到達する。だが、そんな結論を実行したところで功を奏さない、と決まっ
ている」とか「“狙撃型思考過程”という表面上理論的に誰もが良いという
ようなところを彼らはねらうのだ」と言います。
(私見ですが)創意工夫をして、表に見えていない変化や将来性を見出すことが
出来ないでいる、ということを言っているのです。
さらに「彼らは覚書や報告書は簡潔にしてどんなに複雑なものでも、1ページ
半から2ページくらいに納めるべきといい、会議では議事日程を綿密に決め
議事に費やす時間も定め、その時間表を正確に守ろうとするのだ」と。そんな
判をついたようなビジネスってどうなの?という言い方なのです。
極め付きは「経営学修士(MBA)取得者が、理論や方式という武器を手に現場に
さっそうと現れるのですが、バカでない限り通用しないことを悟るでしょう」
。。。といった口調で、理屈をいう者を徹底して揶揄しているのがある意味
おもしろいと思ったところです。
ただ、間違いなく言えるのは、そう言わしめるまでに、ジェニーン氏は、会計と
財務の学士資格をとるために合計8年間ニューヨーク大学の夜間部に通ったこと、
たくさんの経営書を読んで勉強したこと、そして、現場で苦労を重ねたこと、
これらを併せての発言であり理論ですので、それなりの重みがあるものだ、
ということです。
彼が若いころは、米国では大不況の嵐の中にいたそうです。毎日、職を求め
いろいろな会社の面接試験を受けていたようで、ある時、その面接官が「君は
経験不足だ。。。。。だが、誰だって最初は経験不足だ。。。ただ、普通の
人は十分な経験を積む前に年を取ってしまうのさ」
・・・この言葉で彼は発奮したというのです。「年を取り過ぎない内に、
急いで経験を積もう」と。
ただ、がむしゃらな経験ではなく、失敗をすれば前よりうまくやる方法を
見つけようとしたり、とにかく、より良いもの、新奇なもの、従来のやり方
とは違うもの、を発見していく(要は同じことをただ繰り返さない)創造的
経験をしていこう、と心に決めたということです。
「ビジネスにおいて、2通りの通貨の報酬あり。一つは金銭、もう一つは経験。
金銭は後回しにして、まず、経験を取れ・・・というのが彼の終生にわたる座右
の銘となった」と、この本では記されています。
あなたは理想的な経営理論を探し続けますか?!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────NHK経営委員会が意外?な醜態を晒しているように見えます。NHKは公共
電波ということで、公平な目で適切な会長の人選をするため、知識人や経営者
が集まった経営委員会の中で、それなりのことができるのだと思っていたの
ですが・・・。
私も報道などの漏れ聞く情報ですから確かなことも言えませんが、茶坊主の
流言飛語が真実かどうかを確かめず、全会一致で決めたことを一瞬にして白紙
撤回という茶番劇を演じていた、かのように見えました。
そう、上述の本にも書いてありました。「真のプロのマネージャは、“本当の
事実”をそれ以外のものから“嗅ぎ分ける”能力を持つことが要求されます」
と。。。NHK経営委員会はまた違うジャンルなのでしょうか?!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 組織に生きる・仕事に生きる
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2011.01.13 ThursdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-13 No.352
先負 組織に生きる・仕事に生きる
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集団就職列車が夜を徹して走っていたころからか、人は(今で言う)ビジネス
パーソンになるための就職活動に奔走し始めたように思います。
昔は、就職という言葉のもと、とにかくどこかの会社に入って、がむしゃらに
働くことが親孝行。親にとにかく負担をかけず自分で飯を食うことために働く
んだ、という考え方がほとんどでした。そして、少しずつでも親元に仕送りを
する人もいれば、ボーナスで何かを買ってあげたり、という時代を通り過ぎて
きたのです。
それから数十年。ずーっと変わらないのは、就職という言葉。今の時代で落ち
着いて考えてみれば、会社に就くということですから就社という言葉が適切に
思うのです。確かに会社に入れば、職をもらえる、ということなのですが、
一般的なビジネスパーソンの意識は“我が社”であり“我が職”にはなって
いません。
会社vs.個人という関係の中では、組織という大前提があって組織の中での
いろんな部署で使える人が会社として望む人であり、個人としては会社組織
の一員という認識の中で組織で如何に生きるか、を考えるようになります。
一方、自分がしたいこと、即ち、職に就くというスタンスで仕事を考えた場合
働く場は、概念上、会社組織とは直接的には関係がなくなります。
しかしながら、これは概念上での話であって会社での組織人になっていても、
精神的には独立した職あるいは仕事というものを追求している仕事人、という
こともあり得ます。
いずれにしましても、この二つの考え方において、違いはどこに出るかと言えば、
結果において、です。
組織人は組織としてあるいは会社として良い結果を出せたと満足し、会社も
それに対して評価をします。一方、仕事人は、同じ数値の結果を出したとしても
評価は自分自身ですることになります。仕事人は会社の評価で自分を評価される
ことより、自分が納得のいく仕事が出来たかどうかが最重要課題なのです。
“プロフェッショナル”という言葉がありますが、仕事人と言うのはまさにこの
言葉にふさわしい人のことです。
組織人のトップの社長になった人もある意味“組織を束ねるリーダー”としての
プロフェッショナルとは言えるでしょう。というのは、そのリーダーは、他の
会社にいっても“経営者”というプロフェッショナルの格がつくからです。
人間社会において、一匹狼でずっといられることは難しく、ほぼ必ずどこかの
組織あるいはチーム、グループに所属することで安心感を覚えるものです。
リーダーとしては、その“チームを率いる技”というのもプロフェッショナルの
域にあるかどうか、という評価をしてもよいでしょう。要は、自分が納得できる
仕事が出来たか、しているか、この点を今一度自分に問い直してみましょう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────今朝のNHK7時のニュースで、特集的に米国における“インターネットTV”
の展示会や販売状況について報道がありました。私も、昨年6月ごろ経営者で
コンサルタントの岩元貴久氏のUSTEAMセミナーで紹介のあった時からずっと
気になっており、昨秋ソニーから国内販売されると思っていたら、日本のマー
ケットではまだ売れない、時期を待つために欧米で先に販売実績を作ろう、と
いう販売戦略に変わったようです。
エコポイントも顧みず、未だにアナログTVを見ているのも、このインター
ネットTVの販売が開始されたら変えよう、という“家庭内情報化戦略”だった
のですが・・・7月までに間に合いそうもないですねぇ?!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 部下力といわれるもの
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2011.01.12 WednesdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-12 No.351
友引 部下力といわれるもの
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商売?がらいろいろな企業を訪問することがあります。その際、訪問先の企業の
カラーは、そこで働く人たちが作り上げた匂いと言いますか、カラーといい
ますか、独特の雰囲気があります。もちろん、それが良いとか悪いとかという
意味ではありません。
組織の持つ雰囲気というものは、リーダーによって変わる、という考え方に共鳴
するところは確かにありますが、では、リーダーが変わると、組織の持つ雰囲気
が一気に変わるものなのでしょうか?
この質問には、答えが2つか3つ用意されるでしょう。一気に変わる、徐々に
変わる、変わらない、という答えですね。
これが意味するところは「リーダーシップが組織を変える」とは言い切れないと
いうことです。その理由の一つは、リーダーの特質によって異なるから、という
ことと、もう一つの理由は、組織の構成員の個々の性質や組織としての性質
が影響する、ということです。
ここにリーダーに対するフォロワー、リーダーシップに対するフォロワーシップ
というものが存在する、というわけです。
チームを動かしていくのに難しい点は、リーダーも組織員の一人であるという
ことと、そうでありながら、組織員との間で線を引かざるを得ないことがある
ということです。
状況によっては、リーダーvs.チームメンバー等という対立構造になったりも
し、チームメンバーの代表みたいな別のリーダーが存在することもあり得ます。
理屈の上では、リーダーとメンバーが一体になってチームの目指すところに
一丸となって進むことが理想なのですが、ぎくしゃくするケースも多いもの
です。それは、リーダーシップの取り方ということもありますが、目を転じて、
フォロワーのメンバーとしてあるべき姿というものも考えてみる必要があり
そうです。
リーダーとフォロワー(2人だけのチームを除いて)で、明らかに異なるのは、
一人vs.複数のフォロワー、すなわち 1人vs.多数 ということです。ただ、
この多数のフォロワーが、一枚岩の場合から烏合の衆までいろいろクセが
あるのでリーダーとしてもその相性について取りざたされたりもするのです。
いずれにしても、個々のフォロワーとしてのあるべき姿というものもあります。
それは、リーダーの意見を尊重しつつ、自分の意見も持ってリーダーの不足
部分を補ったり方向性を修正したり、チーム全体の利益を考えて時として主張を
曲げることも考えねばなりません。
メンバーはいろいろなタイプの人がいてもよいのですが、自分から孤立する
態度をとる者、対立しか望まない者そして議論と批判だけして実行しない者は、
その人にとってもチームにとっても、プラス要素は何もありません。
リーダーを支え仕事やプロジェクトを遂行し、互いに成長し合う目的を持つ
者が本当の意味でのフォロワーであり、成長力のある部下力という実力を持った
者だといえるのです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────昨日は新年早々の大失態。ある仕事上の約束を守れなかったのです。迷惑を
かけたのは、知人1人と野菜たちなのですが、何を言っても言い訳にしかなり
ません。
昔むかしこのメルマガにも書いたのでしたがあらためて反省です;
『先に言うのは説明。後から言うのは言い訳』
年はそう離れていないのですが私が勝手に“師”と仰ぐ人からいただいた言葉
です。皆さまもどうぞお気をつけください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- フィルタリング
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2011.01.11 TuesdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-11 No.350
先勝 フィルタリング
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昔より“ふるいにかける”という言葉があります。もともと“ふるい”を使って
ものをより分ける、ということで、転じて、条件や基準に合うとか合わないとか
判断をしてより分けることをいいます。
考えてみますと、人は結構、日常茶飯事にこの“ふるいがけ”ということを意識
・無意識関係なくやっているものです。例を挙げるまでもないでしょう。
一方、フィルタリングという英単語もよく聞くもので、濾紙のようにろ過する
ようなイメージで記憶されているかと思います。
このようにモノやヒトに対する選別の他に、一世代前ではなかったITの世界で
このフィルタリングといいますと“情報をろ過する”という意味になります。
情報のろ過とは、例えば、未成年者に対するアダルトサイトからの保護といった
ものが代表的な例でしょう。
また、現代のインターネット時代においては、ウイルスやハッカーからの防護
のために設けられた“ファイアウォール”なるものがあって、これもフィルタ
リングの一種といえましょう。
ま、これは、良い情報と悪い(有害な)情報との選別ですが、良い悪いという
もの以外にもこのフィルター掛けをするものがあります。それは、パケットと
いうもので(携帯電話などでご存じのもの)なのですが、このパケットは、
小包のようなもので、一つひとつに宛先や時刻などの情報が書かれていて、選り
分けられて目標とするところに送られていくものなのです。
このように、人間世界でいう「関所」「ふるい」「ろ紙」のようなある基準が
定められて越えてはならぬ壁のようなものがあるわけですが、いずれにしても
必ず基準や規則があってその“基準内であれば通過、そうでなければ排除”と
あいなるわけです。
ま、良い悪いというものも含めての“選別”は、ビジネスの世界においても
いやらしいほどされています。一番、端的なものが「お客の選り分け」?!
「あんたはウチの客じゃない」・・・とかですね。
そうです。マーケティングの世界でもっとも意識して使われているものです。
昔は、結構自由にお客さんの情報が手に入っていたのですが、訪問販売や
ネズミ講、迷惑メールなどと使い方がずさんで必ずしも良い使い方をしなかった
ために、法律的な規制の網が緻密になって簡単に個人情報を使えなくなって
きています。
ただ、一方で、より効率的な客寄せの工夫もされるようになって、広告を打つ
にもより狭い地域や相手に限定するようになってきました。特に、情報や通信
の技術は、個人情報を気づかないうちに蓄積し「その個人固有の必要な広告は
これだ!」というアルゴリズム戦略ともいえるものがあります。
もう一つ分かりやすい例が、各所で行われる展示会。これこそ人の選別を効果的
に行わないと、人は山のように来たけれど・・・という結果でコストはかかって
後は何もなかった、ということになりかねません。
この場合、「何でも屋」のような表現でなく、あえて、琴線に触れる絞られた
人だけが興味を示す「キーワード」によって絞り込みをすることが対策となる
戦術だといえます。
「フィルターにかける」というのは、基準を明確にして、当方が選別するのでは
なく、相手方に判断してもらうということが肝要である、と言いたいのです。
全員ふるいに乗っかるのでなく、明らかにふるいの目より大きい人は最初から乗っ
からないでね、というサインを送る方が双方に無駄がなく大切なことなのでは
ないでしょうか?!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────「入り鉄砲に出女」は昔の関八州の関所で特に注意を払われたものです。
昔は、関所を通る時に使う通行手形があって、女性には、ほくろの位置や目鼻
の形とか身体の特徴を調べる手がかりにしていたそうです。また、その通りか
どうか調べる人がいたそうですが、現代においての関所は、国境や空港など
での出入国の管理所というところでしょう。中国のような情報統制をする
ところでは、インターネット情報をフィルターにかけているようで、何でも
ありという世の中は、今後も人間の世界では永久になさそうですね。では。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 個人と組織のエンゲージメント
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2011.01.07 FridayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-7 No.349
先負 個人と組織のエンゲージメント
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エンゲージリングってご存知でしょうか? そうですね。婚約指輪ですね。
そして、エンゲージメントというのは、婚約とか約束、契約という意味が直接的
な日本語の訳になります。
これを“個人対会社(あるいは組織)”という関係で考えますと、婚約とは概念
が異なるものの、ある種のお互いさまの中で、形の上では、労働の提供とそれに
対する対価を支払う約束をする、という関係で繋がることになります。
すなわち、法律的な約束文書としてご存じの「雇用契約書(労働契約書)」が
ここに存在するわけです。脱線しますが、この契約を取り交わすことによって
会社としては、“労働基準法”という労働者保護を重視する法律に縛られることに
なるわけです。
不謹慎な言い方を敢えてすれば、契約後、思った働きをしてくれない人に対する
保護が労働者側に手厚く、会社側が泣き寝入りするような事態に多くの場合
なってしまいます。
とはいえ、結婚の場合と同じように、婚約段階で分からなかったことが、一緒に
生活してみますと“えぇー?”というような事態もままあることです。大概の
場合は、双方、諦め?の気持ち、あ、いや、ま、とにかく、良いところをみつめ
ながら、お互い空気のような存在になっていくものです。
結婚あるいは婚約と同じように、思いもかけない性格や働く態度を知って家庭に
おいては夫婦喧嘩をするかのように、会社においては、極端にいえば不当労働行為
をするような会社もなかにはあります。。。ですが、よく考えてみてください。
「働かない人を雇ったのは誰ですか?」
エンゲージメントとは、会社と個人が一体となって双方の成長に貢献しあう契約
関係である、というのがきれいなまとめ方だとは思います。
ですが、昨今、特に若手社員の離職率が高いことや、会社に対する忠誠心という
強い所属欲求が希薄になっていることによる労働者の流動化が進んでいること、
等が問題視されています。
一方で、最近の若者は、会社の社員旅行や宴会への参加率が高くなっていると
いうようにも言われており、働く場が少なくなっている労働環境を背景に若者が
いわゆるマズローのいう所属欲求をキープしたいという行動をとっているの
でしょうか。
でも、たとえそのような消極的な忠誠心であったとしても、個人と会社(組織)
との関係を保つ、ということは大切なことで歓迎したいところ、、、なのですが、
エンゲージメントは、もっと積極的な意味合いとして、組織と個人がお互いに
成長しあう約束をしたのだ、という認識に立ちたいものです。
組織の成長とは、個人の能力の向上とマネジメントされたチーム力が絡み合って
成り立つものです。ですから、リーダーは先ず個々人の成長を支援しなければ
なりません。
それも、積極的にです。成長したい個人は必ず信号を送ってきますからそれに
応えなければなりません。。。
勉強したい、教えて欲しい、改善したい、成功させたい、あーしたい、こーしたい
と欲求・要望というストローク。と、同時に、悩ましい各種の不満や人間関係、
仕事の行き詰まりや別の仕事をやりたい、などという放置しておくと深刻な問題
になるようなストロークもあります。先号のお話ではないですが、これは、
“リーダーの役目”だと思います。
そうした中で、リーダーとして気をつけるべきは、ストロークのない人です。
忙しいからこれには対応したくない、関わりたくないという気持ちを抑えて、
あえてリーダーからストロークを投げてみて、その反応をみることです。この
対応の機微はこの紙面で書ききれませんが、放っておかぬことが大事です。
以上のように“エンゲージメントとは云々”といくら理屈を言っても現場では
モノゴトが始まりません。本当のエンゲージメントは契約書ではなく現場での
コミュニケーションの中でしか結ばれないものだ、と理解して頂きたかったのです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────「個人と組織のエンゲージメント」と今号で題したのは、それ以外にも「顧客
エンゲージメント」あるいは「ステークホルダー・エンゲージメント」などと
いう言葉で、それぞれの切り口での関係性をいうものがあるからです。
どのような場合でも、分かりやすく伝えようと思えば「婚約者あるいは夫婦」
という人間関係の延長でモノゴトを考える、と良いのかと思います。
そして、どのようなケースでも関係する双方が人として組織として“成長する”
ことが目的でなければならないのは言うまでもないことです。ではまた。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- リーダーの役目と役割
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2011.01.06 ThursdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-6 No.348
友引 リーダーの役目と役割
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
当初“リーダーの役割”と書いたのですが、ふと“リーダーの役目”としたら
どう意味合いが異なるのか、と思い、表題を変え、ざっくりと調べてみました。
役目というのは「役として成しとげなければならない仕事。役としての務め」と
あり、役割は「役目を割り当てること。また、割り当てられた役目のこと」と
相成っております。
少し脱線しますが、一般家庭において、家庭の主婦が、親の面倒をみる役目と
同時に、旦那の面倒、子供の面倒をみる役目も担うことがあります。この場合
主婦としての役割を果たしていることになります。
一方、職業を持つ主婦である場合には、この家庭の役目と職業人としての役目の
はざまで葛藤を起こす場合もあります。これを専門用語的には“役割葛藤”と
いい、基本的に両立しない役割を持つ時にこの事態が発生するのです。
・・・と家庭の主婦を例においたのですが、実際問題として、リーダーの立場に
いますと、同じような事象があるわけです。リーダーの役目として、チームメン
バーに役目を与えていくことになるのですが、同時に、上司から役目を言い渡され
たり上司と部下とのはざまで葛藤をおこしたりします。ましてや、プロジェクト
マネージャのような立場のリーダーですと、上司が二人いるような立場になったり
することもありますから、まさに“役割葛藤”が日常茶飯事になるわけです。
社長という役割のリーダーは上司がいなくて良いね、と思いきや、お客様や関係
会社とのはざまで、社内と社外の板挟みとなって四苦八苦することもあるものです
から同じだと言えましょう。
前段が長くなりましたが、さて、リーダーの役割。その地位にふさわしいふるまい
とは何か? 期待され要求されるものは何か? その行動様式はどうあるべきか?
と、その前に“リーダーの役目”というものを書いておきましょう;
<リーダーの役目>
・役目を考えること
・役目を適当な人物に与えること
・役目を適切に行っているかチェックをすること
・役目の変更・修正などを行うこと
ピンと来たでしょう! そうです。役目という切り口でのPDCAです。これは、
リーダーとしてのマネジメントという役目の一つなのです。
次に、リーダーの役割について書きましょう。私の持論としては大きくは次の
3つであると考えています;
(1)目標を設定すること
(2)やる気にさせること
(3)コミュニケーションをとること
このうち(3)はとても大事なことで、(1)を監理すること(2)を継続させる
ことも、この言葉の裏にあることを忘れてはなりません。
この3つ以外に、もう一つ大切なことがあります。それは“人財育成”あるいは、
“後進の育成”ということです。次代のリーダーを育成していくことは、まさに
リーダーの最大の役目と言い切ることもできます。この点も決してお忘れなく!
以上のことから、「リーダーの役目はマネジメントであり、リーダーの役割は
リーダーシップそのものである」とここでは纏めておきたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────もう年が明けて1週間経とうとしています。皆さんは今年のモットーは掲げて
いますか? 私の今年のモットーは、
「知恵と戦略・・・そして・・・Speed!」としました。
昨今、いろいろなものが“スピード”をもって変化しています。特に、IT
業界は、目まぐるしいものがあって、ついつい流されがちですが、理論的に
いえば、同じスピードで走れば、相対的には静止しているようなもの。(言う
だけで実際は難しいのですが・・・(^_^;))
何もITに限らず、日常の中で、そして、今年の目標達成のためには、この
1年で自分として大きく変化させたいものがあります。一日一日をスピード感
をもって進めていきたいと思っています。ではまた。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 基本の基本に立ち返る
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2011.01.05 WednesdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-1-5 No.347
先勝 基本の基本に立ち返る
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皆さん新年おめでとうございます。年末年始の期間に会社のことやプライベート
における今年の夢や目標についていろいろと考えられたことでしょう。私自身
も今年の目標について考えておりました。
特に昨年の目標の達成しなかった部分を考えてみますと、結構実際の行動に不足
するものがあって、頭の中と行動が一致していなかったことを深く反省している
ところです。
さて、年も改まりましたので、あらためて"基本に立ち返る”ということで、
会社経営における基本とは何か、について考えてみることにしました。
基本に戻るためには、そもそもの会社の成り立ちから考えなければなりません。
それも、ざっくりと言ってしまいますと、
『会社のリーダーなる者が、やりたいことを始めて、結果社会に貢献している』
ということが多いのではないでしょうか?!
・・・とはいえ、会社の事業が存続するという事実は、それだけでも、会社の
社会における存在意義がある、という証明でもあります。その“会社の存在意義”
こそがいわゆる“経営理念”である、とも言えるのです。
あるいは、ミッションというような“使命感”そのものが"経営理念”である、
ともいえます。すなわち、
“我が社がやらないで誰がやる。これは世の為、人の為に我が社がやらなければ
ならないことだ”というようなものです。
世の中に、最初から立派な経営理念を掲げて創業している会社は必ずしも多くは
ありません。大よそ3年から5年ほどあるいはそれ以上経って、少し経営が安定
し、組織がしっかりしてきたところで考える、という会社が多いようです。
良く誤解されるところですが“会社は儲けを出すことに意義がある”という言葉
があって、儲けることが存在意義そのもので目的のように感じられるのですが、
「儲け」というのは、会社存続の手段でこそあれ、けっして儲けることが目的
とはなりえません。
なぜなら、儲けることが目的なら、どのような事業もその目的達成のために
行っても良い、という理屈になるからです。
というところで立ち止まって考えてみてください。経営者の想いがあって
一度でも立ち上げた会社というのは、一般的にいって、経営者個人のものでは
なくなります。
周辺には、投資家や協力会社や従業員や家族など関わる人がどんどん増えて
きます。さらに、商品やサービス等を発注しているお客様が増えてきます。
あなたの会社の事業が社会に認められ、そして、信用という箔がつくように
なってきます。
そうなってきますと、会社の永久的な存続こそが社会に対する責任であり、
ミッションとも言えるようになり、そこに儲けがない限り、その社会的責任を
履行していくことができなくなるわけです。
すなわち、理念だけで経営は出来ないものの稼ぎがないという企業も社会へ
の貢献ができない、ということにもなるわけです。
「理念と利潤」勿論この2つだけで会社が存在しているわけではないのですが、
やはり、会社経営の基本に戻ってみますと、この2つは人の体で言うところの
大切な「骨と血」の部分にあたるものだ、といえましょう。事業を行うに
あたり、常に振り返るべきところなのです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────さて、皆さん、年頭にあたり今年の目標は定められたのでしょうか?
私の場合、毎年いろいろと考え過ぎてまとまりがつかなくなるので、昨年から
公2件、私2件の4つに絞って紙に書いて頭に叩き込んでいます。昨年の実績
から判断しますと、大成功はしていないのですが、数が少ないので、頭の中で
常に振り返りができるようになったのが良かったのかと思っています。
・・・というところで、今年も宜しくです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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