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2011.08.29 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-8-29 No.424
友引 説明・納得・物語(2)
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約13年間の調達部門の在籍中、それなりにいろいろな経験がありました。
ただ基本的には、調達部門というのは、単にものを買えば良いというものではなく、
一件一件自分の中で納得した買い物をせねばなりません。時には、苦渋の中で
判断せざるを得ないことも当然ある、としてもです。
ところで皆さん!「商品やサービスの価値」というのは、一体いくらが妥当だ
と判断されるものなのでしょう?
皆さん、普段の買い物をするたびに高い・安いと判断して買っていますけれど、
「その価格って妥当だよね」ってどこでどう判断されているんでしょう?
金に糸目をつけない人は別格として、一般的には“価格com”でチェックしたり、
隣の店屋と比べてなどと、ゼッタイとは言えない価格で納得していませんか?
企業の中のプロバイヤーは、当然そんな単純な比較で納得はしてはいないんです。
統制がかかったような物や価格というものは中にはあるのですが、一般的には、
営業と調達が丁々発止。半導体のチップなどは、何円の世界じゃなく、銭・厘・
毛の世界に入ったりもしています。
そして、どこかでお互いに「決めなければならない」という使命があるのです。
その時のお話が今日のお話です。(長い前段でした(汗))
ストーリーテリングという言葉はご存じだと思います。これは、「物語を語る」
と、人はそこに惹きつけられ、脳が震え心に響く、というようなイメージですね。
(このメルマガでは“物語”とタイトルを打ってはいるのですが、残念ながら
「ストーリーテリング」のお話ではありません。。。ご期待に添えないのが
今日のお話です)
物やサービスを調達する際に、私たち(私だけか?)は、物語を作るのです。
もちろん、全ての買い物ではありませんが、重要なものほどしっかりとストーリ
を描きます。
丁度演劇のようなイメージです。登場する人物は、先方の組織や人、あるいは
その関係者。当方も、いろいろと関係する組織・役職者や仲間が登場します。
そして、交渉に入る前には、知り得る情報を手元において、この“物語”を
イメージして展開していくのです。
そう、このメルマガを書きながら思ったのですが、スポーツ選手の演技や競技の
直前のイメージトレーニングに似ているのかも知れません。
大切なポイントは「幕引き」のイメージを早くに決定することです。
最後のフィナーレを迎える瞬間をイメージして、話を組立てていくのです。
ただし、リアルな世界ですので交渉の過程においては、とんでもなく想定外
のこともあります。実際、レアメタルを買おうと思ったら「輸出停止」なんて
こともあり、また、事件・事故・災害など何が起こるかも分かりません。
その時、もともとのシナリオがあれば、現実対応の修正がかけられますし、
また、フィナーレも事前に段取りし直しておくことも可能です。
実例として、今でも思い出すのは、20億円もするあるシステムを調達する時に、
「釘一本の値段がいくらになりますか?」・・・という質問から始めたんです。
信じられますか? それが私のその時のストーリー展開の始まりだったのです。
フィナーレの時、ガッツポーズをとったのは言うまでも(?)ありません。
営業マンとバイヤーの関係においては、互いのストーリー展開の中で修正を
加えながら進めるものです。2つのストーリーが一致することはほとんどない
のですが、互いに納得するフィナーレを迎える時は、もう“握手と笑顔”しか
ありません。
このように物語の展開をイメージしてそしてゴールすなわちフィナーレを意識
して臨むと、つらい?仕事も少しは楽しく進められるのではないでしょうか?!
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<編集後記>
───────────────────────────────────暑い夏もほぼ峠を越して、セミの声は早く嫁さんを見つけないと、という焦りの
鳴き声(泣き声?)、夜にはコーロギ等の虫の音が一段と大きく聞こえるように
なってきました。
間もなく9月ですね。やることがあるので、年末まで後○か月という段階では
ないのですが、実りの秋にはしたいものです。
皆さんにも実りがありますようにお祈りします!!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 説明・納得・物語(1)
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2011.08.22 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-8-22 No.423
大安 説明・納得・物語(1)
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私は約13年間、調達部門に在籍した経験があり、その時、大小問わずたくさん
の企業の、特に営業の方との接触が日常的にありました。
多くの本やセミナー等では、営業の立場でもの申されることが多いのですが、
ここでは買う側の立場でもの申すことにします。
訪問される営業さんは、業務として当然の如く、受注競争の中においてはある
意味必死の覚悟をもって当方に挑んできます。商談机という現場においては、
当方の気を引くためのさまざまな戦術を繰り広げるわけです。
モノによっては、当方も良く分からない(評価のしにくい)こともありますから、
決して“買ってやる”などという偉そうな態度で臨むことはありませんでした。
(振り返りますと、教えて頂くことが多く頂き過ぎのようでもありました)
その交渉の中で、大切な“説明を聴く”というステップがあります。この段階
において、ほぼ購入先を決めてしまうほど、説明のされ方によって明らかな差が
つく場合もあります。
その時は、当方の頭の中がかなりすっきりしている状態になっています。即ち、
営業さんの説明で「なるほど!(という理解)と納得」がされた、という状態
になっているのです。
話が少し跳びますが“説明”という言葉の類語で“解説”という言葉があります。
説明は、あるものを(相手に)分かりやすく言うことで、相手の立場・状況を
みながら話の展開を変えたりするものです。
一方、解説は、あるものを分析などして解き明かし、理論的に構造的に説明する、
ということで、相手の立場・状況は横においてでも、理屈の上での相手の納得を
促すものなのです。
ものごとの状況によって、営業さんとしてはこの両方のことを考えて作戦を
練らねばなりません。バイヤーもまた営業さんの説明を受けて「なるほど!
(という理解)と納得」をした上でないと、社内において、設計・技術部門
や製造・品質部門あるいは営業部門に対しての説明・説得ができません。
こうした背景を考えると『説明の目的』というのは、単に相手の理解・納得を
得る、ということだけではありません。最終的に「これを買う」という“行動”
をする(させられる?)ところまでいって初めて互いの目的が達成できる、と
いうことになるわけです。
『納得できないものに対して人は心から進んで行動には移せない!!』・・・のです。
タイトルに「物語」も入れました。勝手な紙面の都合にて、この関係のお話は
次回にいたします。
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<編集後記>
───────────────────────────────────営業がお客さんと酒を呑んだりゴルフをしたり会社の金で遊んでる、という誤解
をされるように、バイヤーは接待を受けたり、購入先に偉そうにできるから
良いな、という誤解をされます。
実際は、営業も調達も、いずれも同じ立場であって、本当は売り買いそのものが
業務の目的ではないのです。売り買いだけの話なら、むしろ調達側の方が立場が
弱いのです。なぜなら、営業は売りたくないと思えば売ることを止められますが、
買う方は、ゼッタイ買わなければならないからなのです。
いずれにしても、私は昔から契約後は営業も調達も互いに平等という考えです。
最後には“納期”という一線で共同戦線を張らねばならぬ、まさに文字通りの
“盟友”となることがよくあるからなのです。ではまた。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 役割を果たさせる
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2011.08.15 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-8-15 No.422
仏滅 役割を果たさせる
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“組織”という集団と“チーム”という集団は、感覚的には大きな規模の差を
感じますが、ま、言葉の定義にこだわるのはここでは避けましょう。
かつて、KJ法で有名な川喜多二郎氏が、小集団による“チームワーク”が、
「人間形成」「人の和」「文化形成」の三側面で構成される、という表現をされ
ていました。
チームワーク、即ち、チームで行う仕事を遂行していくと、人を育て、和を作り
文化をまで醸成していく、と考えるのです。
この考え方は、一人でワークをする場合と比べ、チームメンバー相互に啓発
し合える大きなプラットフォームによって、人をより一層大きく育てる、と
いうことを意味します;
○視野の拡大とチーム全体としての立場でものごとをみることができる
○相互で励まし合い、ひとりぼっちで起こる挫折感・無力感を回避できる
○一人では出来ないことも集団だからできることも多い
○知識・経験の違いや持つ情報の違いが相互に作用しあい新しい発想が生まれる
○顔と顔を接する中で互いの壁が外れ、自由率直な意見交換ができる
現実世界においては、チームやチームワークがすべて順調、だとは限らない
ケースも散見されます。
その理由は、性格が合わないとか、誤解も含めた見解の相違、とか、考え方・
進め方が自分の想いと異なる、とか、もっと大げさに言えば“価値観の相違”
などというものです。単に「合わない」という言葉で片付けて、上記5点の
真っ逆さまの行動に出る人がたまに現れるために起こる問題なのです。
チームの中に造反的な人やグループが一人でも一つでも出来ると、チームと
しての力が発揮できなくなっていきます。丁度、がん組織が身体に出来るような
ものです。一気に気力まで落としてしまいます。
でも、よく考えてみてください。性格が合わない、誤解、見解の相違、行動
パターンの相違、ひいては価値観の相違・・・というのは、あなたのチームに
しか存在しないモノなのでしょうか?
No.ですよね。
もう一つ、見逃しやすいのが、報告・連絡・相談のない人です。静かに仕事
をしているようで、最後にどんでん返しになりかねないものです。
チームの中に潜んでいたり、抵抗したりする問題のメンバーに対して、リー
ダーは毅然とした態度を取る必要があります。その対処方法、考え方は一つ
あります。
それは・・・『役割を果たさせる』ということです。
ホウレンソウをしなくても良いわけでもなく、チームに常に批判する人が
いてもいい、というわけでもありません。ただ、役割に対する責任を持った
行動だけに注視し、叱責する場合は、ただその一点のみに集中すれば良いと
いうことです。
個人やグループそのものを批判や非難することは避け、“役割”に対する
行動や責任について、それを明らかにしておく、あるいは、明らかにする、と
いうことです。
これはリーダーの渡世術の一つとして使えるものです。
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<編集後記>
───────────────────────────────────昨今、モノづくりの現場以外のオフィスにおいては、顔を突き合わすというより
パソコンと向き合う時間が多くなってきています。そして他人が画面に向かって
いる時というのは、話しかけるタイミングが非常に難しくなっています。
パソコンがない時は、顔が机に向かうか、人の顔に向かうかしかなかったのに、
現代では、顔はパソコンの画面に釘付け状態で周りの人と話をする、それくらい
モニター大明神様様の様相になっています。
これも、チーム力を弱くする一つの要因となっているのですが、時代の趨勢と
して認め、うまくグループウェア等を使いこなす創意工夫をすることが今の
リーダーとして求められていること、と考えねばなりません。では。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 問題と課題の循環現象
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2011.08.08 Monday
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-8-8 No.421
先負 問題と課題の循環現象
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先週、リーダー教育の講師をしている時に、ふと思ったことです。問題と課題は
同じじゃないですよ、と話した時に、その違いを理解出来ているのかな?・・と。
当然この問題と課題というキーワードは、事業を進めていく中では避けて通れ
ない永遠のテーマとして登場してきます。そして、言葉の使い方は後で述べる
として、とにかく“問題と課題”は、障害となる壁を取り払って前進する為に
必要な行動要素を示しているのです。
問題と課題はお互いパートナーのような存在であって、時期によって、主役に
なったり、端役になったりするようなものだ、とも言えます。
例えば、製造業などにおいて、お客様(購入者)から昨今の事情に鑑み、20
%の値下げを要求された、とします。
ここで、この「20%値下げをする」というものが“課題”となります。
その時、関係者が集まって会議を開き、一般的にはその20%値下げをする、と
いう課題に対する考えられる問題点を洗いざらい抽出します。
仕入値を下げる方策、仕入先を変える方策、生産方法を変える方策、治工具など
の開発、設計を変えるという方策、品質を下げるという方策、またお客様が譲れる
値下げ率はどこまで交渉が可能なのか? 等など、ある意味無数に出てきます。
そして、その問題点を整理分類し、明確な言葉で表現します。あいまいな表現
では、解決方策もあいまいになるからです。場合によっては、その問題点は、
解決の必要性があるのか、ということも考えられるものもあります。
整理出来たところで、その問題点の解決策を想定していくわけですが、その
解決策をまた整理・分類・評価していくわけです。こうしてまとめられた解決策
が“課題”となるのです。
課題は、具体的に「何を・いつまでに・誰が・どこで・どうする・どのように」
というように(5W1H〜6W3Hを)明確にしていきます。
そうした課題を解決するために行動すると、また新たな“問題点”が浮かび上がる
ものです。その問題点を、また、具体的な方策として課題化する・・・これが
『問題と課題の循環現象』というものです。
言い換えれば、問題⇒課題⇒問題⇒課題・・・というように深く掘り下げていく
すなわち、ドリルダウンしていく、ということです。
こうした現象は、ごく普通に日常的に起こるものです。
その日常の中で、リーダーとしての要件である「課題を俯瞰して観る力」「問題の
本質は何かをつかみ最適解を判断する判断力」「時間に余裕のないものが多い中
での即決力」・・・などが求められていることを認識しながら日日の問題・課題に
望んで欲しいのです。
今日も新しい課題が生まれそうです。。。「望むところだ」と受け止めてやりま
しょうよ!!
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<編集後記>
───────────────────────────────────久しぶりに短時間で読み終えた本がありました。というより、中身があまり
なくて、途中から読む気が失せていったためなのです。勿論、どの本という
具体的なものは出しませんが、今回の場合は、見方が一面的で幅がせまいと
いう類のものでした。やはり、全体に流れるストーリーのようなものが横たわ
っていないと、淀んだ川のようになってしまうんだ、と認識させられた有難い
本でした。
と、同時に、我が文章も読みやすい・読みにくい、内容がねぇ、などと評価
されている、とすると他人ごとではない、と思うところでもあります。ではまた。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- マネジメント廃棄物
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2011.08.01 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2011-8-1 No.420
友引 マネジメント廃棄物
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正確な情報は存じ上げないのですが、江戸時代は廃棄量を減らす工夫があった
上に、大家さんの副収入にもなった?人糞も野菜栽培などでリサイクル利用
されたとのこと。
時代は変わり、日本全国の産業廃棄物の排出状況は環境省の発表でH20年度
“全国総排出量”約4億4百万トン(前年度比1,577万トン減)とのこと。
さてさて、いきなり廃棄物の話で始めましたが、これらは、一般および産業
廃棄物に関わるお話です。
今号のテーマとするところは、この産業廃棄物ではありません。
相も変わらず増え続けている国の借金、片づかない(片づけない?)年金問題
や少子化問題、挙げきれない課題が山積している割には、国政は、税金を上げる
だけの時間の先延ばし操作を行っているようにみえる・・・この“根本解決
先送り”現象に焦点をあてたいのです。
大話を中断しまして、我らがマネジメント現場に目を向けてみましょう。
よく診ますと結構身近で廃棄物が見え隠れしていませんか?勿論、産業廃棄物
は誰が見ても分かるものですが・・・。
あなたの組織において、行政においては常態のような“決定の先送り”“前例
主義”が横行していないでしょうか?
自分さえ問題なければよい(自分の時は問題がないことを祈る)ようなマネジ
メントを行ってはいないだろうか、ということです。漫画的に言えば、いつ爆発
するか分からない爆弾を次々に引き継いでいくわけです。
特に、先見性のある先輩がその当時は周囲に反対されながら英断し、その花が
今咲いて、今のマネジメント部隊が報奨される、という事実。
そして、逆に、英断(であったもの)が、時代の変化の中で変えねばならぬ機会
を見逃し、どうしようもなくなると、引き継ぎは先送り先送りとなって、結局
誰かがどこかの時点で詰め腹をせまられる、ということになるわけです。
『組織は、作ったその日から硬直化と肥大化が始まる』
ドラッカーさんが注意していたことなのですが、推して知るべしです。
「とりあえず、今のところは・・・」
「もうしばらく様子を見て・・・・」
等、こういう言葉がマネジメント上の廃棄物先送りの専門用語となります。
腐敗したマネジメント廃棄物は誰でも気持ちの上では触りたくはありません。
でも、あなたには、勇気と知恵を持って処置する覚悟を常に持ち続けてほしい
と願うのです。勿論、廃棄物を次代に先送りをしない、ということは、いわず
もがなの基本的な心構えです。
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<編集後記>
───────────────────────────────────小松左京さんが書いた「日本沈没」その本の書き出しが1964年で、出版は1973年
ですから、オリンピックの年から書き始め万国博覧会を数年過ぎた時、まさに、
国中が湧きあがっていた時代に“警鐘をならすように”出版されたわけです。
ちょうど、経済的には今の中国とほぼ同じ状況ですからこの時期に「中国沈没」
なんて本を出したら体制が違うだけに即逮捕?だったかも知れません。
いずれにしても、素晴らしい先読み能力です。しかし、「日本は考え直す時が
来た」と一作家に言われても“政治家”や“行政”は聞く耳持たず、その後、
“マネジメント廃棄物”をずっと造り続け、先送りし続けてきたように思えます。
今、国民自身がこのマネジメント廃棄物を処理する時が来たのかも知れません。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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