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- 脇があまい
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2012.09.20 ThursdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2012-9-20 No.476
赤口 脇があまい
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9月4日NHKの放送番組の中で、企業の後継者がいない・・・ということで悩む中小
企業者の特集をしていたのをご覧になりましたでしょうか。番組の中で、ある
企業は海外進出をもくろみ、年俸3500万円を提示し、社長の公募に踏み切った、
というのです。
もともと経営者というのは、先の見えない道を見つめながら、その時点における
壮絶なる決断をせねばなりません。いつの時代も必ず言う言葉があります。
「先の見通せぬ厳しい経営環境」・・・これは、いつもその通りなのです。
“日本維新の会”代表の橋下氏が言明したように「我々の前に道はない。後ろに
道ができるのみ」というのもその通りなのです。
企業経営に求められる経営者やリーダーは、この不確実性の中で如何に的確な
判断力が必要か、、、そして間違いないグローバル化、かつ、急激な技術や
経営環境の変化の中での迅速な判断力・・・これも求められているわけです。
冒頭に挙げました企業の話に戻りましょう。
この会社が社長公募したのは2年前。社長も高年齢となる中で、ある時、社内に
後継者となる人が育っていない・・・ということに気付いたのです。2005年頃から
自動車の国内需要の冷え込みがあってコストを下げるためには、現地調達や
海外の自動車メーカーへの販売をするために、海外生産をせざるを得なくなって
きたわけです。
「ここで、世界の競争で敗れたら、会社はつぶれる」・・・とまで判断した社長が
あえて公募に踏み切った、ということなのです。当然、グローバル化への対応が
できる人、という条件の中で、応募してきた人は何と1700人もいたのです。
結局、社長の座を射止めたのが“外交官”出身の人だったのでした。ところが、
話はこれで“めでたしめでたし”とならないところが、実業の世界。
その選ばれた社長は、成果を出せず、そもそもモノを知らなかったことによって
企業の求める社長とは言えず、元の社長が返り咲き・・・現在も困っている、と
いうストーリー展開でした。
個人的には、何ゆえこうなってしまったのか?が、今一つ分からないところ
ですが、他山の石として「若い優秀な人を雇い、そして育てていく。これが
出来ないと今後生き残る企業の中に入れない」という考え方が必要だと思う
のです。
ソフトバンクのアカデミアをご存知でしょうか? ソフトバンクはご存じの
通り、孫正義氏が創業したのですが、今、後継者を育てる策を実行中です。
無論、後継者として手を挙げるにはそれなりの大きな覚悟と失敗を恐れない勇気
が求められています。応募は社員がメインですが、一般の人も手を挙げられる
仕組になっています。詳しくは、下記URLご参照ください。
http://www.softbank.co.jp/academia/
(長時間ですが「孫の二乗の兵法」などは見甲斐がありますよ)
また、大企業ばかりで恐縮ですが、アメリカのGE社の後継者選びもすごいものが
あります。数年かけて後継者を3人程度に絞り、最後に一人選ぶ、というものです。
いずれにしましても、後継者候補に対しては、長い時間をかけて、あえて失敗も
させながら育て上げる・・・これは、単なるDNAの引き継ぎだけではなく、変化に
対応出来る新しい核を持った後継者が求められている、ということなのです。
そういう意味では、柔軟な頭を持った“若者”にも大いにチャンスがある時代に
なったと考えて良いのだと思います。
企業として順風満帆に航海してきたところは余計に、早目に脇を固めておかない
と、海外企業との競争の中では相手の与(くみ)するところになってしまいます。
ある意味、亀山モデルを作った会社がその代表格なのかも知れません。
『脇があまい』とタイトルしたのは『脇をしめろ』と言いたかったからなのです。
そうそう、育てるのは経営者だけに集中しないことが大事です。先号で述べました
ように“ファーストフォロワー”も非常に大切な人事です。往年の素晴らしい
リーダーの脇には必ずそれなりの人物がいたのです。
『脇を固める』・・・これも決して忘れてはなりません。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────しばらくテーマが見当たらず発行が遅れてしまいました。スミマセン。
「脇があまい」・・・とは相撲・レスリング・柔道のような格闘技でよく注意され
使われる言葉です。力の分散を避ける意味合いなのですが、考えようによっては、
企業経営においても一つのキーワードと言えましょう。
企業も政治も同じなのかも知れません。領土問題というのも然り。単純に今の
政府を責めて良いものかと思う一人です。あいまいに先延ばししてきた「脇の
あまさ」というのが反って問題を複雑化させたと言えましょう。固まった脇の
筋肉をほぐしながら、再度脇固めをするしかないと思います。ではまた。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- 橋下氏とファースト・フォロワー
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2012.09.10 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2012-9-10 No.475
赤口 橋下氏とファースト・フォロワー
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あなたの周りで、会社をいくつも経営している経営者あるいはオーナーをご存じ
でしょうか?
あなたの周りで、結構自分の、あるいは自分の家族と十分な時間を取りながら、
過激な職務を遂行しているビジネスパーソンをご存じでしょうか?
彼あるいは彼女は、一日24時間以上の時間を持っていると思いますか?
今、日本国中で取りざたされています大阪維新の会の橋下氏。昨日、ニコニコ
動画で放映された“公開討論会”を私はずーっと見ておりました。この討論会
そのものは、いろいろ評価があるとは思いますし、そこで取り扱う政治思想が
どうこう、というのではなく、私が注目しているのは、彼の行動についてです。
冒頭に挙げたような御仁は私の周りにもいます。総じて言ってしまえば、彼ら
は、一日24時間を極端に言えば、240時間も24000時間も使っている
わけです。
自分の時間に限りがあるのは、どんな天才であろうと魔術師であろうと同じです。
ハハン、とお分かりの通り、私の言いたいところはそこにあるのです。そうです。
他人の時間を使って、自分の思うモノゴトを達成しようとしたり、達成している
ということなのです。
私はあなたに橋下氏の応援を、とお願いする立場でも何でもありません。ただ、
組織マネジメントという観点から、リーダーの立場としての橋下氏、そして、
周辺の人々あるいはフォロワーというものの動きを見ているのです。
橋下氏をあぶない独裁者呼ばわりする人もいますし(一理はありますが)八策で
何をしたいのか分からん、あーでもないこーでもないという評論家がいたり、
素人には政治は出来ない、と言いきるプロ政治家もいます。
最初に立つリーダーは、すごく抵抗を受けるのは当たり前だのクラッカー。橋下氏
も、今、まさに既成政党やマスコミから“これでもか”と冷やかな言葉を受けて
います。橋下氏が昨日の討論会でも言っていました“価値観の共有”・・・これは、
組織運営の基礎・基盤となるもので、当然、価値観が異なると同じ方向を向いて
の組織行動ができない、というものです。
とにかく新しく組織化する場合に大切なことは、価値観を共有できると信じられる
仲間、すなわちリーダーからみれば優秀なフォロワーが欲しい、ということになり
ます。この人(たち)が、後述する“ファースト・フォロワー”という人です。
このファースト・フォロワーこそ、実際の組織活動においてはとても大事な仲間
なのです。すなわち、この人あるいは人たちがリーダーをリーダーとして押し上げ、
共鳴するリーダーの意図をくみ取り、次に伝え、人を動かしていく、
ということになります。
評論家から、バカだ、非現実的だ…と言われようが、今の倦んだ国家の仕組みを
変える・・・という篤い想いをムーブメントにする大きなカギをにぎるのは誰か?
それは、橋下氏本人というより、最初に行動に出る勇気を持ったファースト・
フォロワーにこそあるのだ・・・と思いながら、この“維新の会”の行動を眺めて
みては如何でしょう・・・そこに、自分のあるいは周りの組織におけるマネジメント
に大いに役立つものがある、と思うのです。
最後にご紹介するものがあります。それは、今日現在世界中から2222285回
も繰り返し見られているもので、もしかして、あなたも既に数回はみておられる
ものかも知れません。
私は、このストーリーの作り方とプレゼンしているデレク・シヴァーズ氏のプレゼン
に感動し、やはり何回も見てきました。それがこれです
↓
http://www.ted.com/talks/lang/ja/derek_sivers_how_to_start_a_movement.html
これは、私が上述した内容と一部ダブりますが、おもしろい、と同時に、組織
マネジメントの学びを感じる素晴らしいプレゼンだとしてご紹介するものです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────どうも政治的な臭いのする話で恐縮ですが、たまたま見かけた論語;
子貢(しこう)、友を問う。
子曰(のたま)わく、
忠(まめ)やかに告げて善く之を道(みちび)き、
不可なれば則(すなわ)ち止む。
自ら辱めらるること無かれ。
【訳】
子貢が友との交わり方を尋ね、先師が答えた。
「友に過ちがあれば、真心を込めて諫め導くことが大事である。しかし、
聞き入れられないときには、やめるがよい。無理をして自らをはずかしめる
ようなはめになってはならない」『論語一日一言』(致知出版社刊)からなのですが、隣人を友と言えるのか?
相手は友とは思ってくれてない場合は片思的友?・・・考えさせられる一文。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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- メンタルタフネス強化策
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2012.09.04 TuesdayJUGEMテーマ:ビジネス
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The Professional Playing Manager PPM戦略考
2012-9-4 No.474
赤口 メンタルタフネス強化策
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メンタルタフネスと言う言葉があります。これは、しゃくし定規に言えば、
「精神的強さ。精神的な打たれ強さ」ということになりますが、辛抱強さとも
言えるのでしょうか。
他人事ではないのですが、人が生きていく上で、ストレスを感じる障害物という
ものは掃いて捨てるほどあります。そのストレスに対する反応は、人それぞれ
違うものの、それぞれがそれぞれにストレスに打ち勝ちながら生きているのは
間違いないことです。
ただ、ストレスの感じ方あるいは受け止め方によって、同じストレスでも全く
同じだとは言いきれません。
これは、理屈から言えば、不思議なものです。というのも、もともとストレス
というのは材料力学でいうところの“応力”であって、単位が決まっていて
同じ応力は同じ数字の力がかかるということです。
もっとも、応力の掛かり方(方向)が基本的に3つありまして「せん断応力」
「引っ張り応力」そして「圧縮応力」、と種類が違うように、少しずつずれて
いると考えれば、ストレスの大きさや感じ方のズレも当然生じるものだ、とも
言えるのでしょう。
工学系の人じゃないとピンとこないでしょうから言い換えますと「きりとり」
「ひきちぎり」「おしつぶし」・・・の3つがあるということですね。これに
対して、ひきちぎりには弱いがおしつぶしには強い、などと感じ方が違って
くる、と考えれば良いでしょう。
もっと現実的に言いますと、チームリーダーになった途端にメンタル障害を
引き起こす人がいます。これは、上からの圧力には強かったものの、下のもの
を引っ張るにはストレスに対する耐性が足りなかった、と言えるのでしょう。
今号は自分としても専門でない分野に足を踏み入れてしまいましたが、昨今の
組織マネジメントにおいても“非常に”大きな課題、かつ、解決が難しい課題
になっているものだと認識しています。
その解決方法は法律上の縛りも含めて一筋縄でいかないものです。実は、昨日
都内のあるところで産業医の講師を迎えたセミナーがあって、参加してきたの
ですが、それなりにいろいろと学ぶところがありました。
そのセミナーの質疑の中で、そもそもストレス耐性の高い“うつ病”などに
ならない従業員を雇う手段はないものか?というものがありました。
もちろん、答えは“No”。
Noと言えば脳・・・・・・(少々ムリがありますが)
人の場合、物理的なストレスというのは、例えば、職場環境において「煙草の
煙、照明の照度、温度・湿度」などがありますが、一般的な精神的ストレス、
例えば、「パワハラ、セクハラなど」を含めて、最終的にストレスに対する
処理や反応は“脳”がするわけです。
ストレスを受け取る側の姿勢と言うのは“脳”の判断による、ということです。
従って、メンタル的に強くなるためには、それなりの脳の訓練も必要なのだと
私は考えています。
昨日のセミナーの講師の言葉で一つ引っかかったものがありました。それは
『成功体験の多い人は、ストレス耐性(=ストレスタフネス)が強い』
と、一般的に言われているとのこと。
小さな成功体験を多く積み上げることが、ストレスタフネスが強くなる・・・
このことは、脳に対する一つの精神強化対策であるのは間違いないことです。
ただ、人のやること。成功体験ばかりじゃありません。失敗や不安にに対しては、
「にげる」「すかす(かわす)」「おす」の3つの切り口、方法で、ストレスを
受け取る姿勢を変える脳の訓練をすることも一つの対応策だと考えられます。
最後に、簡単で難しい対応策。即ち、普段からの“コミュニケーション”が
とても大切だ、ということです。
一人にならない、させない工夫が求められているわけです。これは決して他人
ごとでもなく、あなた自身のことでもあります。あなた自身ストレスタフネス
が弱い、と思うならなおさら意識して問題を一人で抱え込まないこと・・・これが
大切なことなのです。「ためる」はお金以外?おおよそ毒だと言えましょう。
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<編集後記>
───────────────────────────────────今回は2週間ぶりの投稿でした。期待していた人には御免なさい _(_^_)_
限られた枠での文章で、今号は、読者にとってストレスの残るお話だったかも
知れませんね。その点は申し訳ありません。話題を変えて・・・(かわす術、流用)
やっと秋らしくなりだし、虫たちも慌ただしくストレスの発散とパートナー探し
を始めたようです。昨日作った拙句を一つ。
長夏を 過ごして夜半の 虫がっしょう (寅お)
ではでは。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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