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人柄と会社柄
JUGEMテーマ:ビジネス


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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2013-1-31    No.489
   先勝         人柄と会社柄
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新聞報道であらためて2014年春(再来年度)入社の大学生・院生の採用活動が
すでに始まっていることを認識しました。ま、これからが本番というところで
しょうが。

会社側の立場からすると、この時期を逃さず、自社にとって優秀な人材を確保
したい、という気持ちでいるし、学生側も“大学は出たけれど”にはなりたく
ない、一生勤められる会社に入りたい・・・とお互いの想いを持ちながら、あた
かも伴侶を求め合う見合い戦線のような様相を呈しています。

私自身は、古い話なので参考にもなりませんが、たまたま初めて入社試験を
受けたところで「ハイ決まり」となり、別の会社の入社試験を受けたら、後で
教授に叱られた、というそんな時代の就職戦線(?)でした。

自分のことを公式にべらべら言うのもおこがましいのですが、多分、最初に
受けた会社の筆記試験は不合格だったのかも知れません。が、申告書と面接で
救ってくれたような気がしてなりません。

というのも、正直、学科の成績は「優」少なく「良」が多く、「可」も「優」
より多く、という状況。(ま、中の下というところですかね(笑))

で、クラブ活動に関しては活発にやりました。先ず、食堂で当時四回生の先輩に
誘われた「俳句会」に入り、その後、五月病を患って、自分を鼓舞するつもりで
体育会系の「ラグビー部」か友達がいた「合気道部」のどちらかに入部しようと
考えたのです。そして、迷ったあげく、道着の方を選んだ次第です。

カッコよく言えば文武両道(?)。正直、途中やめたい気持ちも何度かありました
が、いずれも四回生まで全う?し、学科の記録はともかく、部の総務担当、
四国学生連盟の総務委員長・・・などと動きまわったことが評価されたのか、と、
今でも思っています。


今や昔のことと比較するものではありませんが、私も10年ほど前のこと、
ある事業をやる時に、人を雇うための面接を行った経験があります。その時、
初めて面接する立場として気付いたことがあります。

それは、顔を見合わせた瞬間に感じるものがある、ということです。背景的に
持っている教養というものもあるでしょうが、それよりも持っている
『雰囲気』というものを感じてしまいます。
目が合った瞬間で雰囲気を感じ、後は、感覚が確かかどうかを2〜3回の
やり取りの中で行う・・・だからこそ、最初の2〜3分で大よその決着がつく、と
いうことなのですね。

採用後に“見誤り”してしまったなぁ、ということもないわけではないのですが、
人柄というものの見方は、大よそ「会社の雰囲気」に合う人を自然と選んでいる
んだなぁ・・・と思います。

実はこれはお互い様で、雇われたい人も雇う人も思うところは同じなのです。
社会においては、全く一人で活動ということはあり得ませんし、会社の一員に
なれば、大なり小なり、チームでの活動に入っていくわけです。

雇われたいと思いつつも、どんなところでも良いです、という人は少ないと
思います。すなわち、入りたい「会社の雰囲気」・・・これは言いかえれば、
「人柄」に対して「会社柄」とでもいえますかね。あるいは「会社」は人の
集まりだと考えれば「社員の人柄が持つ雰囲気」という「会社の風土」のような
ものなのでしょう。

入社したいという人の心には、そうした風土になじめるか、良い雰囲気かどうか
を見ています。もしかしたら、会社の人事部・採用担当者こそが最初に判断され
受検者側が失敗したり成功したりするのかも知れませんね?!


いずれにしましても、入社後、大きな会社であればあるほど配属される部署、
すなわち、チームによって大きな誤算かどうかがお互いに分かることと相成る
わけです。

どのような部署でも対応がきく人・・・会社はだからこそ「コミュニケーション
能力」がある「チームワークが出来る人」「融通のきく対応能力のある人」を
第一義に望んでいる、というわけなのです。

以下をご参考にどうぞ。。。


<参照:経済産業省 企業の「求める人材像」調査〜社会人基礎力との関係〜>
 http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/070312jinzaizou.pdf
<産経新聞社+駿台教育研究所 時代が求める人材像>
http://www.sundai-kyouken.jp/pdf/research2012.pdf#search='%E4%BC%81%E6%A5%AD+%E6%9C%9B%E3%82%80+%E7%A4%BE%E5%93%A1%E5%83%8F'
<経団連:産業界の求める人材像と大学教育への期待 16ページ目>
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/005/honbun.pdf#search='%E4%BC%81%E6%A5%AD+%E6%9C%9B%E3%82%80+%E7%A4%BE%E5%93%A1%E5%83%8F'

 


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<編集後記>
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「コミュニケーション能力」・・・“言うは易く行うは難し”の見本のようなもの。
実際の話、何を持ってこの能力が高い・低いと判断するのでしょう?
企業が求職者に期待する「コミュニケーション能力」とは非常にあいまいでいて
かつ幅広いものです。というのも、いろいろなビジネスシーンにおいては、
文書によるやり取り、電話、メールなどから始まり、チームメンバーとの連携や
対外的には“プレゼン、交渉、説得”などがあります。必ずしも対人的に“良い人”
であればよい・・・というわけにはいかないのです。
また、昨今求められていますグローバル人材・・・これも単純に外国語での会話が
出来る・・・で済まない、というのも言うまでもないことです。
反って、グローバルだからこそ求められるのは、日本独特の文化・歴史・風習・
知恵などを知るべきで、会社の事業だけでない、というグローバルさを求められる、
ということでもあるのではないでしょうか?! ではでは。

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author:リーダー發育講師, category:人 財, 10:22
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誰の為に?何の為に?
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2013-1-21    No.488
   先負       誰の為に?何の為に?
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「風が吹けば桶屋が儲かる」・・・というたとえ話は聞いたことがあるでしょう。
ほんのちょっとしたきっかけが、思わぬところに影響する、ということですね。
これはいつも期待するようなことではないのですが、日常の人とのつながりの
中において誰しも一度は経験していることでしょう。ちょっとした会話の中から
人がつながりコトがつながっていく・・・これはあえて事例などは必要ないですね。

「バタフライ効果」という表現があります。きわめて小さな差が、やがては
無視できない大きな差になるというわけで、もともとは、蝶の羽ばたきがとん
でもない場所で大きな気象現象に影響する・・・というものだとwikipediaで説明
されています。
最近では“アラブの春”じゃないですが、小さな会話が国を変える、という
ように、あたかもSNSがその小さな風を台風に変える伝播の役を担っている
ようにも思えます。

もう一つ、事象は若干異なりますが似たようなことがあります。

「トリムタブ」というもので、マンモスタンカー級の巨艦を、後ろに備えた
“舵”一つで操船するためにかかせないものです。あの巨艦を制御する為には、
いくら人より大きなバカでかい舵といえども、その舵にかかる力は波外れの、
あ、いや、並み外れの力がかかります。舵そのものに直接並みはずれた応力を
受けさせると舵を動かす棒にはバカでかいねじり力やせん断力が半端じゃなく
かかります。

この力をもろに受けさせないように工夫されているのが「舵の中の舵」という
ような“小さな舵”なのです。これが、最初に少し動き、それが、やがては、
巨艦を動かす大きな舵を動かす先導役を担っている・・・というものなのです。
旅客機に乗っていると見えますが、主翼のところに付いている微妙に動く小さな
プレートも同様の意味合いを持っているのです。


で、どうしたの?

というところでしょうが、上述しました3つのことがらは、ビジネスにおいて、
あるいはチームのリーダーとして考えるべき行動のたとえ話として取り上げた
ものです。


「率先垂範」という言葉もあります。モノゴトを進めるために、率先して行動に
移す、ということです。これは、模範を示す、ということですが、必ずしも
簡単な話ではなく、率先したものの浮き上がってしまう、ということもよくある
ことです。部下からみれば「どうぞ勝手にしてちょうだい」というケースです。

モノゴトが大きくなればなるほどこの傾向が強くなるのですが、ここがトリム
タブの出番です。気を落ち着けて、続けることが出来るかどうか。人の気構え
・心構えを変え、行動を変えさせることほど難しいことはありません。この
トリムタブになったつもりで、人の心の整流をする辛抱が必要なのです。

そのために必要なことは自分自身が、その行動の必要性を理解していなければ
ならないのは言うまでもありません。一体、誰の為に?何の為に?必要な行動
なのか、ということが理解できない限り、行動自体に意味がなくなる、という
ことです。すなわち、続かないし続けることはできません。

1000に一つの成功の陰に999の失敗がある・・・などと言われますが、バカと言わ
れて続けることの難しさ・厳しさは皆さんも体験(実証?)済みでしょう。

ですが、過去の成功者の事例を見るにつけ、他人の評価で動くと言うよりも
自分の評価や感性で、かつ、とにもかくにも“行動する”ことが結果を出して
いるのは間違いのないことです。


「誰の為に何の為に」を理解し「行動する」・・・これをいつも念頭におくこと、
そして「続ける」ためには、やはりまた「誰の為に何の為に」を思い続ける
ことが大切なことだと言えます。



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<編集後記>
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「トリムタブ」の「トリム」は整流するという意味ですね。船舵の場合、水の
流れを整えてある一定の方向に持っていくという役目があるわけです。先ずは
小さく整流しつつやがて大きな舵がその整流に沿って切れていくというわけです。
この「トリム」を書きながら思い出したのが、大昔ですが、オーストラリアに
1年半長期出張していた時の初めのころ、散髪屋に行って「カット・ヘアー・
プリーズ」って言った時、散髪屋さんがヘンな顔をしたことです。
あとで事務所に行って「坊主に近い頭」を見ながら事務員さんに言われました。
そういう場合は「トリミング・プリーズ」って言うんですよ、って。
・・・と、頭を掻きながら書いています(●^o^●)今は昔のお話でした。では。

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author:リーダー發育講師, category:人 財, 11:11
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国家プロジェクト考
JUGEMテーマ:ビジネス

 
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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2013-1-14    No.487
   友引          国家プロジェクト考
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東日本大震災から間もなく2年経とうとしていますが、復興の道筋すらはっきり
しないのは、まさに政治のリーダーシップの欠如だ、と言えます。

復興庁は、名目的には良かったものの、結局、形だけになってしまいました。
縦割り組織の“超ウルトラ”代表的な官庁において、復興税を各省庁に分割したら
どうなるか、というのは火を見るよりも明らか・・・な話。
その使い方の惨憺たるところにNHKが釘をさしてくれて以降、やっとその使い道
が見えてきて、驚きとともにがっかりとさせられたものです。

昨年、私のコンサルタント業務料も“復興税分を引き去り、残額分を払います”
という通知文書がある機関から渡されました。でも、その使い道(方)を知るや
それまで復興にわずかでも協力したい、払いたい、という気持ちがあったものが
一気に萎えてしまったのです。

復興の優先順位もあったもんじゃなく、間もなく2年経とうとしている時期に
仮設住宅で冬を越す人たちは、この先も目処がたたずにいる、と報道されています。


言わずもがな、新政権のもと、優秀な人材が揃った政治団体や中央官僚の知恵で、
これから更に前進はしていくことでしょう。しかし、国家プロジェクトとして
敢えて書くまでもない“プロジェクトの基本的なマネジメント要素”をよく見て、
考え直して欲しいと思うのです。すなわち、

目的 そもそもここからして始めるべきではありませんか? この目的がしっかり
   していれば、復興税が武器弾薬の購入費にあてられるようなことはなかった
   のではないでしょうか?!
   一体誰のために何のために復興するのでしょう?

目標 いつまでにどのようなことを完成させていくかのマイルストーンづくりと
   完成することによって、どのような効果や成果が期待できるか、という
   ストーリー作りが必要です。
   無論、やってみないと見えない事項も多々あるとは思うのですが、復興
   ビジョンが見えないからこそ、被災者の不安と諦めの気持が蔓延していく
   ことになるわけです。
   景気は気から、といわれるのですが、復興も気から、だと思います。

範囲 どこまで(誰が)やるか、ということ。大規模プロジェクトになるだけに
   関係する人や団体のそれぞれがやる(やれる)範囲を決めることが重要。
   そして、プロジェクトの崖を埋めるコーディネータの役割や権限を決める
   ことも大切なことだと言えます。

以上のように3点、プロジェクトの立ち上げ時に最低必要な根本とも言える項目
のみを端的に取り上げてみました。

無論これだけというのではなく、その後、チーム編成ややるべき作業項目、範囲・
責任分担・リスク・技術/技法などいろいろとあり、特に、大規模プロジェクト
では、小規模(県・地域)レベルなどのプロジェクトを管理しながらの
統合マネジメントができるようにしなければなりません。

可能ならば、民間企業の中で育ったOBの内、プロジェクトマネジメントに
たけた人がたくさんおられますので、こういう方々を有効に使っていただいて、
出来るだけ早くしっかりと復興の音頭を取っていって欲しい、と願う次第です。

先ず、復興の絵を描くことが、とても大切なことだと思うのです。


今号は大話で終始しましたが、企業経営においても規模はともかくプロジェクト
マネジメントの考え方を取り入れますと複雑なものも明快になっていくことが
分かります。
是非、これを機に、企業経営の中にプロジェクトマネジメント思考を織り込む
ことを考えてみてください。



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<編集後記>
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今回は復興に焦点をあてたのですが、原発(エネルギー)も大きなプロジェクト
として扱われるべきものです。大きくは2つ。一つは、現在避難している地域や
人のコミュニティ(生活)の復帰です。ただし、これは復帰だけが目標ではなく
災害時の安全対応と補償までの仕組みづくりがセットであるべきです。
もう一つは、新安全基準を含めたエネルギー政策の将来像です。これは原発を
稼働させる場合の安全対策(個人的には、テロ対策が最悪のシナリオだと考えて
います)。そして、原発からの廃棄物処理(トイレ)を含めた大きな仕組みを
構築することだとも思います。これらの事をうやむやにしての原発再稼働には
賛成できません。重い話ではありますが、ドイツ国民が原発廃止の結果値上がる
電力料金を受け入れる・・・というような事実を含め、我々日本国民も考えるべき
“時期”に来ているのだ、と思う次第です。

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author:リーダー發育講師, category:総 論, 14:59
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プロジェクトの崖を知れ
JUGEMテーマ:ビジネス

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 The Professional Playing Manager PPM戦略考
  2013-1-7    No.486
   赤口       プロジェクトの崖を知れ
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"プロジェクト”というとNHKの“プロジェクトX”をご覧になった人は特に
「苦難の末の成功ストーリー」という仕掛けにひかれ、カッコいい・感動した、
というイメージを持たれているかも知れませんね。
いえ、勿論それを否定するわけでもなく、成功ストーリーは当然現実にあって、
感動させられ、是非あやかりたいと自分を鼓舞するために役に立つものでもあり
ます。

ですが「プロジェクト」は、大きな目標と多数の人が絡み、大規模投資がなされ
・・・というものばかりではありません。ごく身近な私生活の中でも小さなプロ
ジェクトがひしめきあっているのです。

例えば、一番端的な事例が毎日の“料理”。人が生きてる限り、限りなく続く
小さなプロジェクトだと言えます。

「食べる人の口に合う品質と量」をかけられる「予算(コスト)」を元に
「何を作るか」と「目標」を定めます。その目標達成の為に必要な食材を「調達」
することになるわけですが、手元でそろわないならば「人(旦那など)」に
「電話またはメール」をし、購入依頼をします。もし目的の材料が整わない場合
あるいは時間が間に合わない場合などのためにその「代替品またはメニューの
差し替え」などを行います。
「いつまでに作る」という時間設定の中で、出来あがった料理をみんなで一緒に
食事ができるよう「必要な指示」を行い、時間までに食卓につくような「段取り」
をします。

これが一般家庭であれば、母親がプロジェクトマネージャであり、彼女が
「統合マネジメント」を行う中で「プロジェクトの目標」を定め、「スコープ
マネジメント」「タイムマネジメント」や「品質マネジメント」を行う中で
「調達マネジメント」や「リスクマネジメント」を行って「組織マネジメント」
「コミュニケーションマネジメント」などをこなしていくわけでございます。


このように、身近なプロジェクトはいつでもどこでも存在しています。当然、
仕事を行う中であっても、必ずしも大きなプロジェクトでなくても、あります。

そして、そこには(小さなプロジェクトにはないとは言いませんが)特に大きな
プロジェクトの場合、絶対と言っていいくらい必ず起こる問題があります。

「組織間の壁」というものの存在です。組織は組織となった瞬間から自らを守る
為のバリアーを張ります。大きなプロジェクトになればなるほど、関わる人や
組織が増えてきて、たくさんの壁がひしめきあうことになるわけです。
同じ会社においてさえ、他部門との協調の中でこの壁が存在しますし、ましてや
社外と協働する場合には「会社間の壁」というものが存在することになるわけです。

このイメージは誰でも理解できますよね。ところで、このひしめきあったイメージ
の中で“組織の壁”以外に、もう一つ大きな問題が潜んでいることにお気づきで
しょうか?


それは、「組織間にある“崖”」なのです。壁と壁の間に必ず存在し、この壁を
渡ろうとする時に始めて氣づくことが多いものなのです。壁が高ければ高い
ほど、崖が相対的に深くなる、というものです。

これは実際にプロジェクトを切り盛りしている人なら容易に想像と理解ができる
ものです。私自身、13年間在籍しましたプロジェクト部門の現場において、
プロジェクトを遂行する過程で、この隙間とも言える“崖”が常に存在している
ことを知りました。

そして、意外と組織の中にいる人は、この崖に無頓着であることも、いや、存在
すら知らないといったことが多いのです。具体的には例えば“保険”のことで
あったり、ものづくりのところでは“輸送”のことであったり、それぞれが
それぞれの部門で一生懸命やってるものの、時間やコストやスコープ等いろいろな
ところで「それはウチ(の仕事)ではない」と突っぱねられてしまうモノが出て
くるわけです。

これが“壁”の外にいつの間にか出来あがる“プロジェクトの崖”なのです。

私が在籍していたプロジェクト部門は会社としてはお荷物のように思われる存在
(モノを産み出さない。積極的に稼ぐことができない)であったのですが、
中道的な位置にあったからこそ、この崖に氣づき、崖を渡るか埋めるかする中で
その存在意義があったのだ、と思っています。

プロジェクトマネージャの存在は偉大であり大事な存在ではあるのですが、
プロジェクトの"崖”を知り現場で乗り越えるプロジェクトのサポート役、即ち
(強いて言えば)「プロジェクトコーディネータ」のような立場の人の人選に
大いに留意すべし、と提言する次第です。組織の崖を知って埋めて渡る裏方は
とても大きな存在だと私は考えています。

長文になりましたので、今号ではその提言どまりでご勘弁を願いたいと思います。



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<編集後記>
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良き新年を迎えられたかと思います。本年も宜しくお願い致します。新しい年の
個人的「年間プロジェクト」はもう決まりましたでしょうか? かくいう私は
完成度が6割程度ですが、先ず今年のモットーとしての“スピードと行動力を
高める”に基づき、完成前でも具体的に“実行”していきたいと考えています。
読者のあなたに2013年の益々のご盛隆を祈念いたします。 <m(_"_)m>

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author:リーダー發育講師, category:組 織, 11:11
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