- スポンサーサイト
- 唇亡びて歯寒し
-
2013.02.25 MondayJUGEMテーマ:ビジネス
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
The Professional Playing Manager PPM戦略考
2013-2-25 No.491
仏滅 唇亡びて歯寒し
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
自民党、公明党、民主党三党合意で「議員定数削減」すなわち一票の格差問題を
是正し、解散すると明言した・・・なのに3カ月も経たないうちに、自民党が
「早急に改正するのもなんだかんだ」・・・この態度に対して、「朝ズバッ!」
で、みのもんた氏が放ったのが表題の言葉です。
ビデオにしっかりと残っています政治家の発言。「次の通常国会で、是正する」
約束するなら“解散”という野田総理(当時)のしっかりとした発言。そして、
安倍総裁の確約。これが、昨年暮れの解散条件であったにもかかわらず、この
あり様。
私は政治問題を取り上げるために上記を書きだしたわけではありません。しかし
丁度良い材料が出てきたように思ったから取り上げたのです。政治家を批判する
というより、一般企業のリーダーにしても、かくも軽々しく「言ってることと
やってることが違う」態度を部下にみせる、ということがどういうことなのか、
それを省(かえり)みて欲しい、ということなのです。
先週「中堅社員のためのチームマネジメント・スキルアップ講座」・・・という、
名前が超長の(時間も4時間というちょい長の)講座の講師をやりました。
大きなテーマは2つありましたが、後段にセットした“コミュニケーション・
スキル”にはたっぷりと時間をかけて行いました。その結果“時間オーバー”と
いう恥ずかしいことになったのですが、その場合“時間(時刻)”という約束が、
講師と受講者の間にあったにもかかわらず破られた、という事実ができたという
ことでもあったのです。
「時間を守る」「約束を守る」ということは、現実にはいろいろな障害が起こる
ことで果たせないこともままあるわけです。ですが、結果として、約束している
ことを果たせないとするならば、それは、予定と違う、話が違う、という事実が
存在することになるわけです。
「時間や約束を守る」行為というものは、その相手との関係でどういう結果を
産み出しているのでしょう? そぅ「信頼」という産物が産み出されるわけです。
これは、人の言うことに頼って良いのかどうかという問いかけでもあるのです。
「信」はだからこそ、人偏+言う、と書かれる・・・ということはさておいても
私は、年齢や役職など関係なしにこの“人”は本当に信頼できるリーダーだなぁ、
と感じられる人は「言うこととやることが一致している人」これに尽きるように
思っています。
『言行一致』
上述の講座の中でじっくりと私のこの持論を言えなかったのが至極残念なこと
ではありました。これは、リーダーシップの原形なのだと思いますし、自分が
常に反省しているところでもあります。
「唇亡びて歯寒し」・・・互いに助け合う関係にあるものの一方が亡びると他の
一方もまた亡びてしまうたとえです。人間関係においても、一方が信頼を失って
しまうと、他方もまた信頼を失うことにもなりかねません。ビジネスの世界に
立ち返ってよくよく考えてみてください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────中堅社員向け講座の冒頭で、僕はこんな言葉を紹介しました;
「教育はチャンスにしか過ぎない。これを活かすも殺すも本人次第だ」
この意味合いは、大よそ人が人を教育することはできない。出来るとすれば、
それは洗脳でしかあり得ない、ということなのですよ、と説明。これは、
あなたの部下に対しても言えることですよ。。。と言って、これは土光敏夫氏
「経営の行動指針」が出典である、と言いました。で、ついでに「土光敏夫」
って知っていますか?・・・と質問 ⇒(反応なし)⇒「えっ?」・・・質問の仕方を
間違えたのかも知れませんね。それ以上は突っ込みませんでした。まさか、昭和
と平成の文化の違い・・・なんてこたぁないよねぇ・・・?━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆メルマガ名:「PPM戦略考」
☆発行責任者: 有限会社コンシェルジェ;戸村おさむ
段取りコンサルタント・ITコーディネータ
☆公式サイト: http://conc.biz
☆問い合わせ: info@conc.biz
☆発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
☆登録・解除: http://www.mag2.com/m/0001039841.html☆このマガジンの掲載記事を無断で、転載・使用することを禁じます。
Copyright(C) 2010-2013 Concierge Japan,Inc.
☆転送はフリーです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
- 人の噂と組織の目的
-
2013.02.05 TuesdayJUGEMテーマ:ビジネス
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
The Professional Playing Manager PPM戦略考
2013-2-5 No.490
赤口 人の噂と組織の目的
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大阪市立高校生の自殺に端を発して「体罰」に関するいろいろな事案がマスコミ
を騒がせているところです。また、女子柔道選手の勇気ある行動で、連盟とか
委員会という組織を相手に「体質を変えて欲しい」との懇願がなされ、マスコミ
各紙が色めき立っています。
体罰で若き命を落とした先生がいなくなれば、柔道の監督をおろせば、今後、
同様のことはなくなる・・・かの如く、それぞれの関係団体が反応したことについて
考えてみたいと思います。
日本では昔より「人の噂も75日」という言葉があります。75日も辛抱すれば
何とか悪いことは通り過ぎる・・・これは「とにかく耐えよ」と前向きにとらえる
こともできますが、逆に「悪事もそのうち忘れてくれる」ともとらえられます。
確かに振り返ってみても、おおよそマスコミが騒ぐ期間が1〜2週間ですから、
現代においては、マスコミが記事を書かなくなった時が「噂の終了」という感じ
かも知れませんね。
昨今の一連の事案も、誰かが処分されて幕を引き、75日か1〜2週間耐えれば
噂もなくなるだろう、との判断のように見えるのは私だけでしょうか?
過去のいろいろな事件の中で、公式に謝罪をして会見を持った企業や団体の
組織は、ほとんどが、スケープゴートのように誰か“人”(例えば社長)を
何らかの形で処分して終わらせようとしています。これは、組織を守る、という
目的のためであって、私自身も、その組織の中にいる時は、きっとその組織を
守ろうとすることでしょう。
「組織は出来た時から腐り始める」という言葉があります。これは“組織変革の
必要性と困難さ”の両方を象徴する言葉なのです。賢明なリーダーがいれば
改善は何とか出来たとしても、改革・変革はかなり難しいものになります。
組織は長く同じ体制が続くと、その組織が何のために出来たのか、何が目的
なのか、というのを忘れがちになります。そして“組織を守ることが目的”と
いうことに変容してくるのです。
組織が腐り、崩れ出した場合は、カイゼンの余地はありません。一度ゼロから
作りなおす勢いでやらないと必ず元に戻ります。
ちょっと話が大き過ぎましたので、身近な例でお話しましょう。
「整理・整頓」の3Sだとか5S運動。カイゼン活動として素晴らしいもの
です。チームを作って一生懸命やって職場がきれいになりました。
その“きれいさ”・・・75日くらいは持つでしょうか?!いや、何の手当ても
なければ、必ずといっていいほど、早々に元に戻ることでしょう。
その大きな理由は何だと思いますか?
標準化や規程化・マニュアル化など“仕組みや仕掛け”がないからでしょうか?
そうとも言えるのですが、本質のところは、「何の為に変えようとするのか」
「何のためにきれいにしようとするのか?」という“やることの目的”が見え
なくなってしまうからなのです。
先述の団体や企業も本当に組織変革をするというなら、原点に立ち返って、
そもそもその“組織が活動する目的とは何か?”ということを考えなければ
ならないはずです。そうです。
そこであらためて考えてみますと、“人”が変わるだけでは、根本的な解決
にはならない、ということが見えてくるのです。
そして、そこに本当に必要なのは、目的を持った新しいシステム(仕組み)や
組織が必要だということが見えてきます。
組織内での変革が難しいなら、公正に機能する第三の組織を仕組むことも
考えるべきです。ビジネスでいえば、社内の監査チームが、身内の慣れ合いに
なってしまうようなら、外部監査をあえて受けるしか、組織変革をすることは
できない、ということなのです。
自分で自分を変えることの難しさは“人の性”というなら組織も“組織の性”
と言えましょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
───────────────────────────────────先日TBSテレビの「夢の扉」という番組は『iPS細胞の実用化を加速させる自動
培養装置』を開発している川崎重工業の中嶋氏にスポットを当てて紹介して
いました。
今は人が両手を使って物を移動させたりシャーレを揺り動かしたりしている為
かなり時間がかかっている上にたくさんのiPS細胞を製作するにはかなりの
重労働となっているようです。この“人”の動きを機械(ロボット)に同じ
ようにさせるのは、かなり難しいことです。中嶋さんは、苦労しながらも、
既存の技術と技術の組合せでその課題を解決していくのですが、その中嶋さんの
言葉が胸に響きました。それは『技術と技術の隙間を埋める』という言葉です。
技術の組合せは単純なブロック積みではなく、そこにある隙間を埋めるところに
“開発の価値”があるのだ、というわけですね。それでは、また。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆メルマガ名:「PPM戦略考」
☆発行責任者: 有限会社コンシェルジェ;戸村おさむ
段取りコンサルタント・ITコーディネータ
☆公式サイト: http://conc.biz
☆問い合わせ: info@conc.biz
☆発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
☆登録・解除: http://www.mag2.com/m/0001039841.html☆このマガジンの掲載記事を無断で、転載・使用することを禁じます。
Copyright(C) 2010-2013 Concierge Japan,Inc.
☆転送はフリーです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━